測定2月10日9時、気温は1度で雪模様。前日から氷点下を行ったり来たり。
再び今度は昨夏完成した「緑の家」の床下実測です。
こちらは暑すぎるとのことで、温度は少し低め?に設定されております。
(あくまでも日の射さない新潟の気候で太平洋側の気候では無い)
まずエアコン設置計画ですが、下は床下内の平面図(基礎位置図)です。
エアコンとスリットは一番遠い経路、そして小さい穴がたった3箇所。
床下面積約80m2弱(24坪)・・・つまり1階床面積24坪で総2階ですから48坪(うち5坪吹き抜け)と比較的広い空間の家です。その北側隅にエアコン14帖が1台だけ。
スリットは3つでホントに小さい穴が開いております。場所は上の図のようにエアコンから一番離れた隅の方。対角距離にして12m以上離れております。
Aはエアコンから一番離れた遠い所で且つコーナーサッシ下の一番コールドドラフトが来るところ。そこで24度の床温を維持する驚異。
Bは和室の畳のため床を通しての熱貫流が低いので、アクティブファン(CF)を設置しております。建物の一番隅でエアコンから最長の距離でも27度の温風を吹き出す事が可能です。この時の直下の床下天井温度も27度。流石にスラブ床面の一番隅は20度ですが、これでも立派。
建物中央分の温風が流れる所は床で30~33度。
エアコンの風が直接あたるRC壁は35度。
建物南側床表面で29度。
ということで、多分床下暖房を実践している方からみるとこの温度ムラの少なさは驚異だと思います。これもスリットを出来るだけ小さくし、床下と1階で気圧差をつけることで可能な床下エアコン方式です。
セミナーPDFから
。流体の基本中の基本式Q=CA(2P/ρ)^0.5から吹き出しスリット面積を求める。
この差圧を考えて計画する床下エアコン暖房は、知っている限り私共の「緑の家」だけです。先日もこのセミナーを2つ行いましたが、この差圧の事は殆どの人が考えた事が無いようでした。
確かにスリットを小さくする事は勇気がいりますが、是非お試し下さい・・・。
というと・・・上野住宅建材のYさんの顔が浮かびます。
昨日Yさんがお見えになり、
「なぜオーブルデザインさんはそんな自分の手の内を教えるのですか」
といわれます。
そうですね。多分ブログに書かれていることだけを真似してもうまくいかないとわかっているからで、自分で考えないと・・・どこかで破たんしますから・・・。
といいましたが、
同時に、
人に教えると言うことは自分が論理的に理解していないと無理で、そのためにも理論整頓を行えるということ。更に人に伝える事で更に自身が進化できる・・・。
また、
私も30年前は北海道の先人から教えてもらった(無論教える商売人もいたが)。そういった気のいい人がいないと、建て主さんがいつまで経っても間違った家造りをして困るから・・・
とも言えます。
だからこそ私はどの場でも同じ事がいえますし、「これはお会いした時にしかいえません」と、ハウスメーカーの営業さんのような話し方はしません(ハウスメーカーさんごめんなさい。でもハウスメーカーさんは公開のネット上では穏やかですが、展示場などではここだけの話・・・と、相当過激な事を言っております。つまりオフレコならOKは・・・これは陰口みたいで嫌いです)。
コメント
時折、ブログを拝見させていただいております。
今回の内容で、浅間さんの「自分の手の内をみせる理由」に感激いたしました。
私は他の工務店さんと縁があり、オーブルデザインさんと家作りをすることは出来ませんでしたが、身近に家作りを考えている人がいたらオススメしたいと思います。
これからも建築業界のトップランナーとしてのご活躍を願っております。
こんばんは
埼玉県でも高床式基礎の家はないかと
探しましたら、秩父のパッシブハウス
高橋建築さんを見つけました。
建物本体に○○○○万円と伝えたところ
将来的に、超ローコストパッシブハウスが、出来たらとの 力強いお返事を頂きました。
また、チリムヒーター 泊まりまして
外が 雪の降る日で、家の中は、半纏子を羽織れば、行ける感じでした。
床スラブの蓄熱温度、最低29.5〜32.5度でした。