この袋は何でしょうか?
この中には香林堂の「空気」が入っております。
人が状況を瞬時に判断する3つの要素・・・
視覚、聴覚、嗅覚
特に住宅では嗅覚での判断は特に大きい・・・
香林堂ではその湿気と独特の匂いが年月を表す匂いがあり、それが
下の通り土間の視覚的状態とあまりにもマッチしていたので、その空気までほしくなり、許可を得て大きな袋に採取しました(笑)。なぜそんなに大きい袋を都合良く持っているのか?は、最初からそれを想像し期待していたからです。
この土間に靴で上がることさえ勿体ないような苔の生えた三和土の土間。
三和土とは、砂利や土、石灰、にがりと塩を混ぜたものを鎚でたたいて固めたもの。よって土なので、大地からの湿気の出入りは自由自在。大地から上がった多量の湿気は表面を濡らし日にさらされ、人が踏んでもしっかり苔が生えております。接するこの窓は北側で直射がない光・・・それが苔が生えやすいのかも・・・。
冬は恐ろしく寒い空間ですが、それでも魅力満載・・・。
北窓・・・。この窓が新しい所にも注目。外戸は30年くらいでとり換えることが前提で成り立つ。
湿気が多すぎるので三和土の上は直接木は置けず八角形の石の束(矢印)でケヤキ板を支える。
土間はこの香林堂のような商家でも、豪農の農家でも日本の住環境によく似合います。現代の家から遠のきましたが土間は素敵な空間ですね。