2016年度のお勧め住宅用壁掛エアコン

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2016年08月5日修正 08月20日加筆、9月三菱電機△に

2016年のエアコン選定は大変な事になり、昨年のパナソニックに続いて東芝までもが再熱除湿エアコンから撤退?しました。これで日立と三菱電機・富士通になりました。

主要機種
再熱除湿
グレード センサー
位置
日立   ○ 上位機種      ○
三菱電気    中位機種   △
パナソニック   ×   ○
東芝   ×   ○
ダイキン   ×   ×
富士通   ○ 上位機種   -

となると、

「緑の家」のような断熱性気密が高く、且つある程度RH(相対湿度)管理まで行いたいとなると、日立か三菱、富士通になります。

「緑の家」は数年前から日立に戻りましたので、問題ありませんが何が今エアコン業界で起きているのでしょうか?

再熱除湿を使わない除湿は、弱冷房除湿となるので温度の低下は必須ですし、SPF(顕熱比)が大きくなり低温加湿状態になります。最近の機種では寒すぎないように冷風を室内空気と混ぜて吹き出しますが、室内空気を使うために冷風温度と量は大きく出来ず除湿量が減ります。
再熱除湿出来るエアコンは1日あたり20Lを超える除湿が可能ですが、再熱除湿ではない除湿ではその半分くらいです(再熱除湿機能がないメーカーは殆ど除湿量にふれなくなった)。

寒冷地で除湿モードなんて気にしたこともない建設会社や設計者は今までどおりパナソニックや東芝、ダイキンをお使いください。再熱除湿も家の大事な設備と思う人は日立か三菱、富士通(富士通は一度も使った事が無いので不明)です。

日立は再熱除湿の生みの親・・・頑張って継続してください。

以下は加筆です。 2016年08月20日

質問に答えるために追記します。

質問
2016年モデル東芝最上位機種は再熱除湿は無くなりましたが除湿効率が上がったという記述があるのですがそのあたりどうなのでしょうか?
再熱除湿では無いのに除湿量を記載しているあたりそれなりの自信があるということなのでしょうか?

答え
除湿に自信がないので「騙すための文言」と思ってよいと思います。

日立2016年エアコン総合カタログからの抜粋。表題にも寒くならずに除湿とわかり易い。

上は日立のカタログで除湿について説明している図と文です。

一方下は東芝の除湿の説明の図と文です。

東芝2016年エアコン総合カタログからの抜粋
。寒くなるけど除湿量が多いと書けばよいのに・・・。

違い・・・わかりますよね。

騙すポイントは

1.吹き出し温度13度が最後に書いてある。

2.除湿効率という勝手に定義した数値でアピール。

1は赤線のところをじっくり読むとわかります。室内24度の恒温室(温度が一定の部屋)での除湿量が1140ml・・・しかしそのあとに吹き出し温度が13度(冷房と変わり無い吹き出し温度)・・・これでは実際使うと直ぐに部屋が寒くなり除湿を止めてしまうことになります。この東芝エアコンの除湿量は実際はありえない24度恒温室のデータです。

2はそんな短時間しか使えない除湿方式で消費電力少ないといわれても仕方ありません。こういった自社の有利になる除湿効率という勝手に定義した数値だけを載せる行為は欺し目的と捉えることが出来ます。

一方日立の除湿量は、室内24度の全く同じ恒温室ですが「吹き出し温度が24度」・・・。つまり除湿をどんなに使っても室温が24度から下がる事がないので、湿気があるだけ除湿が連続して可能な事を言っております。

東芝さん・・・どうしちゃったのでしょうかね?今までの実績を放棄するようなこんな詐欺まがいのようなカタログを作ってしまって・・。

空気中の湿気を結露させてとる方式は、必ず暖める熱源がなければその露点温度まで下がります(寒くなる)。

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コメント

  1. S より:

    体調が優れない中、加筆していただきありがとうございました。
    確かに吹き出し14度ですと除湿を行える時間が短くなりますね。たとえ効率が良かろうと冷えてしまうために短時間しか除湿を行えないのであれば結果的に除湿しきれない。
    大変よくわかりました。ありがとうございます。

  2. オーブルの浅間です。 より:

    S様
    大変よい質問をありがとうございます。
    本文に加筆という形で記載します。
    今日は暑さ(現場廻り)で体調がすぐれないので簡潔にまとめます。ご質問があれば御願いします。

  3. S より:

    2016年モデル東芝最上位機種は再熱除湿は無くなりましたが除湿効率が上がったという記述があるのですがそのあたりどうなのでしょうか?
    再熱除湿では無いのに除湿量を記載しているあたりそれなりの自信があるということなのでしょうか?

  4. とがじゅん より:

    浅間様のブログと皆様のコメントを拝読していて
    エアコンの機種選びの重要性を痛感しています。
    あわせて、その性能を維持していくための定期的な
    クリーニングの重要性も。
    通常のクリーニングでは汚れもカビも
    落としきれていないので、
    「完全分解クリーニング(壁付けオーバーホール)」レベル以上の
    ことができる研究熱心な業者さんに作業を依頼するつもりです。

  5. N より:

    浅間様
    返信ありがとうございます。まぁ自分も洗浄機能はある程度掃除の頻度が落ちればいいかなぐらいにしか考えていません。やはり定期的に業者に依頼してクリーニングが確実でしょう。
    とがじゅん様
    そうです。多分それです。ありがとうございます。

  6. とがじゅん より:

    N様
    手元にある東芝エアコンのカタログに記載されている情報が
    N様のお役に立ちそうなので投稿してみます。
    2012年モデルのものです。
    「アクアde洗浄熱交換器」の解説として・・・
    熱交換器表面を特殊樹脂コーティング。
    除湿・冷房時に発生した水で油や汚れを
    洗い流して省エネ性能キープ。
    上記のような掃除機能のことを雑誌でお読みになられたのでは
    ないでしょうか?

  7. オーブルの浅間です。 より:

    N様
     情報ありがとうございます。
    うーーん、誤解を恐れずに言えば、
    現在のステンレスも結露水洗浄もほぼ意味がありません。よごれた熱交換器を見ればわかりますが、完全密封出来ないフィルターには所々隙間があり、そこからまず汚れます。真ん中が汚れる頃はゴミは絡んで水や素材で掃除出来る柔な状態ではありません。物理的に撤去(擦って)しないと無理でしょう。まだコメントで紹介のあった後付フィルターの方が現実的だと思われます。
    汚れが中央に行く頃の10年過ぎたら丸ごと交換で良いのではないでしょうか。常用する最近のエアコンは10年でどこかしらこわれることが多いです。
    フィルター自動お掃除は擦って落とすからある程度効果的ですが、完全では有りません。常用するエアコンは1回/年のお掃除が必要です。

  8. N より:

    立ち読みだったのでちょっとどの雑誌だったか…
    買えばよかったです…
    うろ覚えだとエアコンの自動お掃除機能は大まかに三種類で
    ・フイルターのみ洗浄
    ・フイルター洗浄+熱交換器にステンレス使用
    ・フィルター洗浄+熱交換器も結露水により清掃
    だったと思います。フィルターの掃除は簡単にデキますが熱交換器の隙間に詰まったホコリを除去するのは素人には難しいことを考えると熱交換器も洗浄してくれるものを買いましょうみたいなかんじでした。日立が確か真ん中でした。

  9. オーブルの浅間です。 より:

    N様
    >先日雑誌で自動お掃除機能にも種類があり熱交換器まできちんと清掃してくれるものとしてくれないものがあるとのことでした。
    知りませんでした。熱交換器に物理的お掃除は相当難しいと思われます。結露水で流す?わかりません。
    >日立はどの部類なのでしょうか。
    普通にフィルターのみだとおもいます。
    >また自動お掃除機能はあったほうがいいんでしょうか。
    トップ機種は全てついており、選択の余地がないと思います。つまりCOP性能を考えるとある機種しか選べないことになります。

  10. DH より:

    初めまして、いつも勉強させてもらっています。
    毎年梅雨〜9月下旬まで、一・二階1台ずつの日立エアコンで24時間再熱除湿を行っています。約40坪でQ値1.7、C値2.0程度の低性能住宅ですが、確実に設定湿度(45%)をキープしています。ちなみに四年前のエアコンです。
    素晴らしく快適ですが、外気温35度になると機械保護のため自動でセーブ運転になるので、その間だけは冷房に切り替えています。
    究極はデシカだと思いますが、日立の再熱除湿には本当に感謝しています。ただ、エアコンの機能はもっとシンプルでいいと思うのは自分だけでしょうか?
    新潟の方が羨ましいです。これからもブログを楽しみにしています。

  11. N より:

    浅間様に質問なのですが、先日雑誌で自動お掃除機能にも種類があり、熱交換器まできちんと清掃してくれるものとしてくれないものがあるとのことでした。日立はどの部類なのでしょうか。また自動お掃除機能はあったほうがいいんでしょうか。

  12. N より:

    日立は家周りの関係でははずれがない印象ですね。
    ドラム式洗濯機も日立の場合熱交換器がなく廃熱を再利用することで省エネとしているので明らかに耐久性が高そうです。
    エコキュートにしても各種配管をステンレスにこだわっているのは日立くらいですし。
    このままの日立でいてもらいたいものです。

  13. coo より:

    家ではリビングにダイキン、個室にパナと三菱を使っていますが、
    三菱が抜群に安定しています。
    26度、湿度40%に設定してありますが、外気が暑かろうが寒かろうが、常に26度前後をキープしています。(湿度はそこまでシビアにはなりませんが)
    パナはそこそこ、ダイキンは省エネに惹かれて買いましたが、除湿モードで風量の設定が自動にしかならないので、とても不快です。
    湿度も50%までしか設定できず、全く使えません。
    再熱処理された空気はとても気持ちがいいですよね。
    なくならないでほしいです。

  14. とがじゅん より:

    はじめまして。
    私も気になって調べてみました。
    コロナというメーカーの「Wシリーズ」というエアコンに
    再熱除湿機能が搭載されていました。
    自動掃除機能が無い普及タイプのエアコンで
    再熱除湿機能をもつのは、このシリーズだけのようです。
    ある意味、貴重な存在だと思います。
    蛇足ですが、新潟県の工場で製造されているようです。

  15. オーブルの浅間です。 より:

    ポッキー様
     調査ありがとうございます。お礼申し上げます。
    富士通は調べたつもりだったのですがなかったと勘違いしました。
    日立の上下逆配置の再除湿熱交換器が感動ものですから、マニアにはお勧めです。

  16. オーブルの浅間です。 より:

    とうちゃんさん
    >今後、日立も撤退というようなニュースを聞かれたら早めにUPしていただけると助かります。何台か買い置きします!
    それはないと思っております(笑)。ダンプネス(高湿度環境)は今後の住宅の大きな課題ですから・・・ただ再熱除湿が省CO2の観点から必要無いとの意見が根強いのでこのような撤退劇になっているのでは・・・?
    エアコンメーカーも30帖の空間に6帖用エアコンで再熱除湿運転を使われるのは本意ではないでしょうから。
    そして・・・最終手段の家全体で再熱除湿する床下暖房+上部冷房同時運転がありますから再熱除湿がエアコンからなくなっても・・・(汗)。

  17. とうちゃん より:

    再熱除湿の機種が無くなりつつあるなんて事になっているとは初耳でした。
     今後、日立も撤退というようなニュースを聞かれたら早めにUPしていただけると助かります。何台か買い置きします!

  18. ポッキー より:

    富士通もnocriaXとZSは再熱除湿のようです。
    センサーの位置は確認していません。
    ただ、Xはデュアルブラスター?で左右の吹きだし口が可変なので日立のフロントパネル可変と同じで設置場所を選びそうですね。
    電気屋で聞いた情報でもネットの書き込みでも三菱は、あまり除湿が得意ではないようですね。
    除湿量を数字だけで見ると富士通、日立、三菱らしいですが、実際は日立が優秀みたいです。