会津坂下の家 超高断熱高気密
Ua値0.24w/m2kの家
今日は会津坂下の家の工事監理に伺いました。
新潟では稲刈りは終盤ですが、会津坂下ではこれから始まるようです。
隣県ですがこういったところに気候や文化の違いを感じます。
会津坂下の家は2世帯住宅で200m2を超え結構大きめの家です。向かいのセブンイレブンから見ても大きい家です。断熱性能はなんと・・・Ua値で0.24w/m2kと超高性能。
普通の倍は広い敷地内からでも撮影すると・・・カメラに入りません。
水平ラインの効いた「無難な」家のデザインで、ただでさえ基礎が高いので、北側を下屋とすることで南側の既にある家への日射も配慮しております。
2世帯住宅なので2階にもキッチンがあり、給湯給水のサヤ管ヘッダー方式の配管が壁の中このように綺麗に並びます。
無難な屋根形状とガルバニューム
会津坂下も雪が降るので屋根はとにかく無難にまとめる方が絶対後々問題が起きません。無理をしない事が積雪地の鉄則です。この辺りでも例年50cmは普通に降るので雪止めはアングルで完全防備。町の設計基準どおり130cmの積雪で耐震等級2を取得認定済み。積雪がなければ耐震等級3を超える高耐震住宅です。周囲の家も雪止めが付いておりますが、例の軒先ではなく桁位置に有るので・・・「軒先のタル木の耐力に自信がない」と見てわかります。
外壁下地事件・・・
時は3ヶ月前の確認申請時です。
何時もの自慢、「緑の家」ダブル通気下地・・・これが問題になりました。
実は凍結深度事件以外にまたまた福島県の確認申請を受ける行政さんで言われたことがあったのです。
行政A 外壁ダブル通気下地でも横木には2000mm以内で30mm以上間を空けてね。
オーブルM「えっ・・・何の為に30mm空けるのですか」
行政A「空気は流れるけれど水が入ったら流れないでしょう」
オーブルM「いやー流れますよ!図面を見てください。」
行政A「ちょっと社内審議してみます。」
・・・3日間経過・・・
行政A「やっぱり空けてください」
オーブルM「しっかり見て頂けましたか?」
行政A「あけてください」
・・・
これは何の会話でしょうか?
外壁通気工法でダブル下地があるのに
下の写真で説明します。
外壁の内部には万一水が外壁内に侵入した場合でもそれを受け止め乾かす通気下地の仕組みがあります。
外壁内に水が浸入したときに、タイベック(白いシート)が防水シートでこの上を水が這います。ここで行政Aさんは・・・
重力で下へ落ちる最中に横の木がつながっていると水が下に落ちない・・・
そうです。
こんな感じで横の木で水がぶつかる事で流れないそうです。
そこで上の写真の青い矢印のように30mm以上の間を空けてくれ・・・との事です。
ですが緑の家はダブル重ね通気胴縁ですから、必ず・・・
こうなります↓。
水が横水平に1000mm移動するより手前水平に12mm移動する可能性は10倍くらい高いでしょう。現場を見て頂ければ誰でも理解できることですが、現場に来て見ようとしません。
所謂・・・事なかれ前例主義・・・かな。
しかし、
オーブルデザインの自慢するところは、
悪法も法なり
哲学者ソクラテスの言葉・・・悪法も法なり
という法令厳守主義。行政がそのように判断するならそれも「一つの決まりごと」・・・。
守りましょう・・・守れば更に、更に水はけがよくなるからね。
と言うことで
今回はピンクの矢印のようにしっかり言いつけを守ります。
普通の家はシングル通気胴縁なので、指摘どおりしなければ水が溜まるでしょう↓。
緑の家はダブル胴縁下地なので竹カゴザルのような下地なのです。どうやっても水の流れを塞ぐ事ができないのが自慢なのに、ダブル通気胴縁は水が流れにくい・・・ってもう笑うしかありません。びっくりです。
最後に・・・会津の農家さんに多い家の形状。良いですね、風情があります。
赤い屋根が流行の真田丸ようです。