床下のサーモグラフィーを募集・・・その結果は・・・
ご協力頂いた皆様にはまずもって御礼申しあげます。
今現在・・・
複数の情報があり、その情報を元にネットで探って見ましたが、
殆ど・・・基礎断熱時における床下内のサーモグラフィーは見つかりません。
サーモグラフィーは多分・・・高気密高断熱施工をされる工務店さんの過半数は所有していると思いますが、床下には興味が無いようです。
私がなぜ床下内の温度分布に拘るか?
それは・・・
確信を得たいからです。
なにに?
うーーーん・・・
温暖地において、べた基礎の基礎断熱ではスラブ下の断熱材が標準的に必要かどうか?
ということ。
そのため、
① スタイロフォーム等の断熱材は、地盤と同様の構造として考える事ができるか?
② 断熱材がスラブ下に施設されなくとも夏期の温度分布はカビなどを容易に増殖させない環境か?
の2つです。
無論何れも条件があり、
- 本州の温暖地(具体的には新潟・福島県以南の平野部)
です。
さて・・・国などが定める仕様や記述になにかその手がかりはないかと調べると、
住宅基礎のバイブル・・・
「小規模建築物基礎設計指針」にある汎用性の高いべた基礎、布基礎の底部に断熱材が挟まっている図は一切ありませんし、断熱材を地盤と見なして(断熱材の厚さ100mm以上)の文面も一切ありません。
一方温熱環境(高気密高断熱)のバイブル・・・
「平成25年 省エネルギー基準に準拠した算定・判断の方法及び解説」Ⅱ住宅
でもべた基礎の下に断熱材を敷き込む図は一切ありません。
でも実際巷では行われているスラブ下の断熱材敷き込みですからU値の計算法もある事を思い出しました・・・。
それは建築物の省エネの推進に取り組む建築研究所が提供しているU値計算のエクセル表です。そこにはこのような図が・・・
これはどんな基礎の図?
右側に1階のコンクリート床の下に断熱材の絵がありますが、私達専門家がみるとこんな基礎形状は温暖地では一般的にはあり得ません。というのは、住宅の基礎バイブル本には一般的な住宅の基礎の図がありますが、この図と明らかにちがっております。
なぜこの一般的なべた基礎の断面図に断熱材の位置を書き込まなかったのか???
それは・・・明確にすると困る事情があったのか?
べた基礎のスラブ下に断熱材と書いてしまうと、それを認めたことになり、責任が生じますが、あり得ない基礎形状なら何とでも言い訳が出来そうです。
なぜこんなわかり難い事になったのか・・・それは
環境系(断熱)の先生と構造系(基礎)の先生の融合が出来ていないことが原因であると思われます。これは以前環境系の有名な先生も「環境系と構造系とジョイントがし難い」おっしゃっておりました。
これって設計実務者不在でつまりは国民不在・・・
謎は深まります・・・。
そこで・・・実務者が最も実務的に利用する由緒ある(最も信頼がおける)フラット35(昔の住宅金融公庫)の仕様書を調べてみます。これはその2で・・・。