動圧と静圧と換気 その2

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

※換気・通風専門研究者の第一人者で構成された委員らが執筆者。

前回のその1では

「それは浅間が勝手に推論したことだろう」

とのご批判も頂くと思うので、以前ご紹介したあの換気マニュアルに記載されている所を引用して説明する。前にも申し上げたとおり換気をまじめに考えると大変複雑であり、住宅の換気の説明本を書こうとすると、著名な換気の研究者である筆者ら※をもってしてもこのくらいの本になる。

非売品である事が大変もったいない。発行は(財)トステム建材産業振興財団。

引用した本は上の写真のとおりで、この本は出版は民間の企業では無く財団であるのでウェブでこのような引用の為なら著作権にふれないと思われるが、問題があれば直ぐに削除させて頂くので読者さんにはご理解願いたい。尚、赤線、赤囲みなどは私が手を加えさて頂いた。

取り上げた箇所は4ページ全文のまま・・・
集合住宅の上階での計算値であり、廻りに建物が無い戸建て住宅の外風条件と同じように、外風に大きな影響を受けやすい。よって戸建て住宅にあっても外風の影響受ける場合は大変に参考になる。但し風上側換気フードの形状による軽減は行われていないとおもわれる。

計算上の建物の気密性能は高く設定している事も参考になるはず。

上図で赤丸囲みは私が手を加えたが、その1で説明した風圧係数を示している。風下側は-0.4の負圧で、風上側では0.8となっている。

図のとおり第三種換気では風下側からの給気は0となる。第一種換気であっても、機械ファンから入る換気量は隙間から入ってしまう量の半分以下になる。つまりファンの性能が悪ければ給気ファンから入る量は少なくなる。

このカラーグラフはとても参考になるはず。外風を受ける建物では、第一種換気と第二種換気の安定性が際立つ。

戸建て住宅は2階建てが多いので更に温度差の影響を受け、又側面壁の影響もありもっと複雑になるが、風上、風下特性を把握するにはとても参考になる資料だと思う。

換気システムで最も大事な事は、決められた量を決められた場所から給気され、決められた所から排気される事。熱交換率や快適性はその後に来る性能であると私は考えている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする