外構の10年目の状況 自然石の変化

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10年目の「緑の家」外構状態・・・。
日本の庭らしく苔がはえている。

本題の前に、

天気が良かった一昨日、事務所の駐車場にある柿の収穫を行った。

今年の柿は虫の被害は皆無だったが2度の台風にあって傷が多くついている。採った柿のほとんどは干し柿としてつるす。

本題であるが、「緑の家」得意の丸石による外構である。特にこの西裏館の家では外構全てを家と同時に設計した。

その部分をよく見ると、同じ丸石の床なのに苔のあるところと無いところがしっかり分かれている。それは・・・

屋根の有る無しである。

つまり・・・日本の本州の環境では雨がかりは10年もすると苔が生えるのは当たり前なのである。関東のような都市部ではヒートアイランド現象のためRH(相対湿度)が低くなりこのようにはっきり出ることはまれであるが、地方では概ねこのような感じ。

玄関アプローチ。タイルと自然の丸いしとコンクリート打ち放しの塀(右)。

タイル貼りの場合はタイル部分に苔は生えにくいが、目地にはしっかりと苔がつきモルタルより少し汚く見えやすいので、「緑の家」では雨がかりはタイルよりも苔と相性のよいモルタルを中心に自然石使っているのである。

割石で自然石を使った庭も苔だけでなく黒い物質とカビらしきものがつく。

貼ったばかりの時は下のように中世っぽい感じがする石畳状態であるが、日本の湿った環境では上のようの「侘び寂び」の印象となる。

ところで再び3枚上の写真の右側の塀を見て頂きたい。

10年過ぎてもコンクリート打ち放しの壁が施工時と変わり無く綺麗な状態であることに驚かれる人が多いと思う。これは「緑の家」の配慮で当時から汚れにくい水切りデザインを施していた結果なのである。変化の起きないよう場所と時間軸で変化する素材や場所を分けて設計するのが好きである。

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