新型コロナCOVID-19と換気 その2
子供部屋

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

私の所属する日本建築学会と(公)空気調和・衛生工学会が、3月23日に「 新型コロナウイルス感染症制御における「換気」に関して 緊急会長談話 」を発表した。 そして30日に換気のQ&Aも公表された。そこには換気について重要な事が書いてある(今回は新型コロナCOVID-19とは直接関係ない)。

新型コロナCOVID-19のおかげで建物換気に対する正しい知識がより多くの人に深まることは考えてもみなかったが、良い機会なので全文を読んで頂きたい↓。

https://www.aij.or.jp/jpn/databox/2020/200330.pdf

二つの大事なポイント

① 一人あたり換気量が原則

https://www.aij.or.jp/  この記事の引用元は全て日本建築学会の「換気のQ&A」からとなる。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は 200330-5.jpg です
青網掛けはオーブルデザインによる。

上で書かれているとおり、換気の基本は一人あたりの必要換気量20m3/hである。実はここがポイントで、近年個室が小さくなる傾向がありそこに落とし穴がある。例えば「緑の家」で設計する子供室の半分以上は4.5帖の個室空間。この部屋に一人の子供が勉強するため戸を閉めると、上の原則から20m3/hの換気が可能な機械の設置が必須である。しかし、シックハウス法からみた必要換気量は2.73m×2.73m×2.4mの天井高=17.89m3の半分の9m3/hあれば良いことになる。そこで勘違いする設計者は10m3/h程度の換気量で済まそうとするかもしれない。しかし換気の基本は人一人あたり20~25m3/h※なので全然足りないのである。 寝室なら大人2名が寝るので40m3/hが最低必要であるはずだ。 仮に4人住まいなら最低でも家全体で80~100m3/hの換気量が必要となるが、家全体より実際の生活では長時間閉めきる個室がこの決まり守る必要がある。換気が悪ければ勉強の効率も落ちるといわれるし一度自宅の個室の換気量を是非気にしてみたい。
※20m3/hは安静時の換気量。頭脳労働しているなら25m3/h。

② 換気経路が重要。

青網掛けはオーブルデザインによる。

そして次ぎに大事なことが換気経路である。換気経路とは上図のとおり、人がいる場所から新鮮空気=外気をいれ汚くなりがちな空間から排出する・・・そのような空気の道順のこと。

「緑の家」ではここが徹底しており、新鮮空気=外気が送り込まれる最初の部屋が各個室である。個室は①でも示したとおり狭い空間で長時間閉じこもることがある場所である。そのためここに新鮮空気を最初に入れ、次ぎにリビングとなる。リビングでは気積も大きいため寝室、個室の残り空気質でも十分な希釈効果が得られる。

ところが最近は人のいない床下などに一番新しい空気を放り込み、そこから個室やリビングに配る方式も多くある。上の図の素直にみればそれは原則からはずれた換気経路である。

このように今回、日本建築学会が「換気」についてQ&Aを出したことで換気の原則がわかりやすく示されたと思う。是非一読をおすすめする。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする