自然(天然)素材の外壁 色の変化

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

7月25、26、27日に予定している見学会の外壁で天然素材ならでは手間のかかる施工をご案内します。

この写真は、天然素材の「中霧島そとん壁」の施工直後(一日経過)の写真です。

色を見てください。AとCでは明らかに違いますね。Cはメーカー塗り見本。Aはまだ湿っている中霧島そとん壁です。よく見ると乾き始めているBの部分がCに近くなっています。

最初塗りたてを見たときには、Aよりももっと濃かったので「色を間違えた?」と思ったほどでしたが、次第にC色になっていくので安心しました。

最終的には、

こんな感じになります(施工後4日目の日のあたるところ)。

同じ日の日のあたらないところは、このような感じです。

自然(天然)素材は不思議ですが、気象によって大きく色が変わります。それは空気中の水分で、所謂「濡れ色」になり、色が濃くなったり、鮮やかに見えたりします。また、日のあたるところと当たらないところの色味が違ったりします。まさしく天然ですね。

上の写真と下の写真のホワイトバランスが若干違いますが、概ねこんな印象です。人口的に造られた外壁や塗装は、湿気、雨で色が変化しません。だから人工物が直感でほとんどの人にわかります←これ、重要です。自然の木や石と同じく変化がある、だから見ていると癒されるのですね。

この外壁は中霧島そとん壁に掻き落としという仕上げを施しました。掻き落としは50年以上前から数奇屋建築で一般的に採用されている方法です。左官壁表面が半乾きのうちにワイヤーブラシで丁寧に撫でます。手間がかかりますし、タイミングと天候にも左右されますが、いかにも職人仕上げと言う感じで、数奇屋建築になくてはならない上品な仕上げ方法です。無論洋風建築にも合い、大正ロマンの時代の洋風建築は、この仕上げが好んで持ちいれられています。(まっ平らに塗るより簡単ですが)

縦6m、横10mの広い外壁を3人が縦に並んで一気に塗りきります。そうしないと色が変わったり、仕上げが変わったりするので、左官工事は通常一気に行います。だから手際、段取りが重要です。

やっぱり天然素材の色はいいですね。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする