お風呂CF(循環ファン)こそ無難な象徴。

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「緑の家」といえば超高断熱、高基礎(床下収納)、窓庇有り、簾フック付き・・・そしてお風呂CFの推進だろう。住宅こそ無難であるべきを薦める「緑の家」の中で、排気用換気扇を止めたお風呂CFだけが無難ではないと思われるだろう。実はこのCFこそ最も無難な仕様なのである。

CFを採用した読者さんなら読み飛ばして頂きたいのであるが、

CF推進のフローは↓のページのとおり(2013年公開)。

2009年に部分的に採用し2013年には標準仕様としてお風呂排気型換気扇に換わりお風呂CFがメインのお風呂換気扇になっている。

お風呂CFを採用をするときの最も大事な根拠は、新築時のお風呂場には空気汚染物質がなく綺麗な空気がある空間・・・であること。確かに湿気は悪さをするときがあるが、上のフローを読んで頂ければそうでない期間が多く、メリットがあると気づくだろう。つまり新築時のお風呂状態を如何に長く継続できるかがポイントである。言い返すとお風呂場にカビを生えさせなければ綺麗な新築状態が続く。考えてみれば皆さんも冬期お風呂に入るときには寒いから換気扇をわざわざ止めるだろう。換気なしの空間でリラックス出来るのは空気が汚くない証拠である。

カビは乾燥が苦手な種がほとんどで、お風呂場をより早く乾かすことができれば、居室や廊下と同じカビの無い空間となる。そのためには大風量の空気を流し込み早期に乾燥させればカビ問題は解決される事は周知の事実。

しかし30~80m3/h程度の少量排気の排気型換気扇では、大風量とはいえず乾燥しきるまでに半日以上かかる。一方お風呂CFを採用すればほとんどのお風呂で冬期は数時間で、夏期でも半日で完全に乾く。

では何故排気用換気扇では大風量がとれないのか?それは当たり前であるが、大風量にすると冬期は暖房している空気を大量に棄てることになるし、夏期は冷房もしくは除湿している空気を大量に棄ててしまう。その点CF(循環ファン)ならどんなに大風量でもそのようなことはない。特に家中を冷暖房する超高断熱高気密との相性が抜群なのである。逆に言えば24時間冷暖房しない家ではその効果はあまりない。

さて表題の何故お風呂CFこそ無難な象徴かは・・・

仮に排気用換気扇を使っていても大風量のお風呂CF同時使用ならより早く乾燥するのでメリットはあってもデメリットこそない。電気代がかかるでしょう・・・との問いには、カビ掃除をする手間と洗剤を考えれば電気代(200m3/h以上で15WのCFを一ヶ月連続使用でも290円/月)は相殺可能な額になる。無難とは難がないとの事からカビ防止になるお風呂CFこそ無難といえる。

世間に公表してから8年経って理論と実績多数の今現在でも、超高断熱推進をする多くの方々が「お風呂CFに否定的である理由」が不明である。11年前(2009年)から全く換わっていないこのお風呂CFが間違っているかどうかは下のリンク先を最初の方から全て読んで頂ければと思う。

https://arbre-d.sakura.ne.jp/blog/category/cf%ef%bc%88%e5%be%aa%e7%92%b0%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%b3%ef%bc%89/

お風呂CFは「緑の家」の先駆的思考回路の象徴となるだろうと自負している。

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コメント

  1. かわさき より:

    自宅新築工事中の者です。
    浅間様のブログは大変勉強にさり参考にさせていただいております。
    この度、CFファンをユニットバスと脱衣所の間の壁に設置するようビルダーに要望したところです。
    商習慣として、ユニットバスの製造会社か、ファンの製造会社の営業窓口に、ユニットバスの壁に穴を空けてCFファンを設置することを説明すべきなのでしょうか。参考意見をいただけますと幸甚です。

    • Asama より:

      かわさき様
       コメントありがとうございます。
      >商習慣として・・・
      ですが、建て主さんが直接メーカーや流通に伝えるのはあまり聞いたことがありません。通常ユニットバスメーカーの設置業者さんが穴開けすると一番無難なので、建て主さんはビルダーさんへ要望すると、協力業者の電気屋さん(ファンを取付ける人)から設置業者さんに伝わります。

  2. Asama より:

    HS様

    コメントありがとうございます。

    >お風呂CFは再熱除湿機能のついたエアコンを前提としたものなのでしょうか?

    当ブログで何度も紹介しているとおり「緑の家」のエアコンは再熱除湿の最も強力な日立オンリーです。
    https://arbre-d.sakura.ne.jp/blog/2016/09/20/post-7500/

    とは言っても再熱除湿に頼ることもできる限りしません。オーナーさんが創意工夫で冷房モードで最も除湿効果が高い住まい方をしております。

    https://arbre-d.sakura.ne.jp/blog/2016/08/04/post-0-1064/

    >素人考えでも冬季は明らかと思いますが、夏季について疑問があります。

    これは全く逆で、冬期はCFを使っても使わなくても、床下暖房により浴室は早く乾きます。お風呂CFが最も効果を示すのは・・・「真夏です」詳しくは↓です。

    https://arbre-d.sakura.ne.jp/blog/2019/09/26/post-25751/
    https://arbre-d.sakura.ne.jp/blog/2020/02/01/post-27452/#more-27452
    https://arbre-d.sakura.ne.jp/blog/2016/08/25/post-0-1318/#more-7035

    真夏のお風呂の排気型換気扇が如何に無駄で且つ「湿気をCFの10倍以上」も室内に発生させるか湿気の収支計算すれば明らかです。一度夏の外気の絶対湿度と室内の空調された絶対湿度の数値を把握してみて頂ければ・・・と思います。面白い結果がわかります。

    https://arbre-d.sakura.ne.jp/blog/2011/07/12/post-0-1599/
    https://arbre-d.sakura.ne.jp/blog/2011/07/11/post-0-1600/

    • HS より:

       浅間 様
       御多忙の中、御返信いただきありがとうございます。
       コメントとリンクを貼っていただいた記事拝読いたしました。
       …お恥ずかしいことにcfの風向きを真逆に、お風呂CFの目的を勘違いしておりました…
       無知な素人にお付き合いいただきありがとうござあます、今後も一読者としてブログ更新楽しみにしております。

  3. HS より:

     浅間 様
     海なし県某市で新築を建てる者です、いつも楽しく拝読し参考にさせて頂いております。
     お風呂CF(©オーブルデザイン様)の有効性について、素人考えでも冬季は明らかと思いますが、夏季について疑問があります。
     高断熱高気密住宅かつ日射遮蔽が行われている場合、エアコンによる室温低下により除湿効率が悪化するケースがあると聞きます。
     風呂の湿度が室内に流入することによってそれを助長することになるような気がします。
     お風呂CFは再熱除湿機能のついたエアコンを前提としたものなのでしょうか?
     それとも通常のエアコンで問題ないとお考えでしょうか?