天井断熱(水平)の防風シートは必要か?

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ある業界紙で高気密高断熱時の注意としての記事があり、そこには・・・

「天井断熱でも最外部に防風層が必要」

との専門家による記載があった。

あれっ、いつ基準がかわったのだろうかと思った。

業界専門誌にあった記事から

私は30年以上高断熱高気密の家を設計していて、未だ天井断熱に防風シートが必要との記述を公の資料(国が認めた技術書など)で見たことがない。

手元にある国の定めた「省エネルギー基準の解説 平成25年版」を見ても・・・

ご存じ高断熱高気密のマニュアル(国が定めた基準の解説書)

・・・防風シートが必要との記載がない。

また最も施工解説として一般的な金融支援機構の省エネ工事の部分においても

こちらも有名な高気密高断熱の施工マニュアル。住宅金融支援機構発行の仕様書。

でも記載がない。

たまたま書き忘れただけという偏屈な見方てでも

高断熱高気密のマニュアルのP343 には防風材の必要ありが書かれた勾配天井がある。勾配時には必須であるいことがわかる。

水平ではなく勾配に設置される繊維系断熱材には防風材が必要とされている図があるので書き忘れではなく、意図的に書いていない。

どの基準書に水平に計画された天井断熱材にも防風材が必須との資料があるのだろうか。分かる人があれば教えてほしい。新たな研究結果で変わったのか。

国が占有職業として免許が必要な職業に従事するものは、何か根拠となるエビデンスがなければそれを人に勧めることはできない。業務として設計を行う建築士もこれに該当する。明確な根拠のない施工方法は個人の希望的推測ともいえることになる。

例えば、

「・・・の方が20%性能があがる」とかなら分かるが

「・・・必要、しなければならない」は否定も含む表現であるため、エビデンスが必要となる。

天井の吹き込み断熱材だけ防風シートがなくてもよいとされているのは、原則水平に施工される断熱部位で、その内側に気密シートが万全に施工されている前提で、周囲を桁と壁に囲まれているため、断熱材のなかに流れ込む気流(風)がないので、断熱性能が低下し難いとの理由がある。一方壁や高低差(500mm以上か)のある断熱材は、流れ込みがなくとも煙突効果が著しく作用するので、確実に防風シートが必要。また床下断熱材は水平であるため脱落防止の観点から防風シートが必要で、風が容易に通り抜けない構造で脱落の心配が無ければこちらも防風シートは必須では無い。床断熱材と壁断熱材がつながっている場合は防風シートは必須。

気流(風)が入らなければ断熱性能が維持されるセーターを思い浮かべてもらえば想像出来る。

当然天井吹き込み断熱(水平)でも防風シートがあれば尚良いが、無くてもたいした熱損失に違いがないとの見解で、防風シートは「必須」では無いと私は30年以上そう解釈しているし、そのような資料しか見たことがないが如何だろう。

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