4月01日に一部修正
「憤慨」・・・
この意味は、研究者さんと大手メーカーの方ばかり向く官僚(国交省)さんに対してである。
4年前から基礎断熱工法は思ってた以上に熱が逃げやすい・・・との情報があった。それは当ブログでもご紹介している。↓
ちょうど4年前の上のブログで紹介したとおり2017年にはある程度「建研さん」では予想できていた。あれから4年経過してもまだ事実が表に出てこない・・・なにか隠蔽されているような気持ちである。
我々実務者は事実が知りたいのである。もし基礎断熱の熱貫流率が平成25年の青本の算定式より一桁悪いならその情報は建て主さんが知るべき国民の権利である。研究者さんは前任の研究者さんに忖度すること無くまたプライドを持って圧力に屈せず事実だけを発信してほしい。
また官僚さんは自分の出世と行く末ばかりを考えないで、国民の税金で運営されている団体又は研究発表を速やかに正しく国民にオーソライズしてほしいと思う。
基礎から逃げる熱は条件が様々で難しいことはよく知っているので、もし今新たな事実がわかったならそれは技術の進歩で有り喜ばしいこと。決して過去の一桁違う熱貫流の式に対して非難することはない。もしこのことでUA値が下がってもそれは致し方ないこと・・・というより事実なら受け入れる事である。先延ばしすればするほど国民に対する欺瞞となるだろう。確かにUA値が0.05W/m2kも上がれば現在省エネ認定基準以上だった家でも4月から基準以下になり大変なことになるかもしれないが(特に小回りが出来ない大手ハウスメーカー)、それが事実なら仕方ないはず。なぜなら4年前から準備出来たことであるから。
しかし私が解せないのは・・・
これだけ常に査読された環境系論文を拝読してきたのに、基礎断熱の熱貫流率に関する論文をここ数年間ほとんど見なかったこと・・・。
さて話は昨日の事に戻るが、
やはりと思ったのは、スラブ下の断熱材の設定がないこと。意図的かはわからないが、もしベタ基礎のスラブ下に断熱材があれば、それは国が認めた構造となる。ベタ基礎下は建物の荷重を支える構造材になる。つまり樹脂系の断熱材を構造材と曲がりなりにみとめた事になる。もし布基礎のベース下に断熱材があったらどう思うだろうか。布基礎もベタ基礎でおこなう長期許容地耐力30KN/m2での設計も可能であるためその条件が違うとは思えないが、何故か布基礎のベース下に断熱材がある設計は見たことがない。
そして基礎外側に断熱材を設置しても劇的に熱貫流率は下がらないことである。「緑の家」の内断熱基礎と比べてもわずか0.02W/mkしか違わない。これなら基礎内断熱の方がシロアリに対し安心していられるだろう。
またこの上の布基礎の図では土間コンのない布基礎の想定がないのである(外周立ち上がりとの縁切り土間コンも含む)。土間コンが無くとも基礎断熱は一応できる。中央部は防湿シートに厚く砂利を敷けばよい。
ここから私の勝手な推測だがもし布基礎と土間コンがつながることがなければ(縁切りされた土間コン)、コンクリートの水平部分が熱橋とならないので、熱貫流率は大きく下がると予想される。当然ベタ基礎や布基礎でも立ち上がりと水平土間コンが接触していればその水平のコンクリート厚さや配筋の量でも数値は変わると想像している。
さらに寒冷地ではよく見かける外部のスカート断熱も算定外との感じである。このあたりは北海道で独自に研究されるのであろうが、やはりそれらを取り込んで算定式としてほしいと願っている。
コメント
はじめてコメントさせていただきます。
一施主として本件ウォッチしていました。
線熱貫流率以外にも、400mm以下の基礎立ち上がり部分も壁として熱貫流率を計算しろとの大きな違いがあると、元々国交省のサイトでは説明していましたが、こちらはどうなったかご存知でしょうか?
国交省サイト[改正省エネ法の説明用]
https://shoenehou-online.jp/
具体的な断熱計算に関する手引き
https://shoenehou-online.jp/doc/text_5_0806.pdf
施主として大切なのは数字上の良し悪しよりも正しい評価だと信じて2月には自分で計算もして色々考えました。
このあたりもグダグダになったなら正直残念です。
masuraotic様
コメントありがとうございます。
基礎の1.57W/mとは別に基礎立ち上がりは別々に計算することになっております。但し以前の基礎の熱貫流率でもOkなので・・・
仰せのとおり、「ぐだぐだ」です。とても残念でなりません。