住宅は無難が機軸

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2016年1月に訪れた「女川温泉ゆぽっぽ」。駅舎と併設されている。ピンク矢印と、裏の一カ所もガラスが割れ落下した。

2016年に訪れた宮城県の女川駅舎併設施設の女川温泉ゆぽっぽで、今年2月の震度4の地震と5月の震度5弱の地震で2回共同じ場所の大きなガラス窓が割れ駅前に落ちた・・・との記事を目にした。そのため現在原因がわかるまで休館中で、対策費用に最大5000万かかるとのこと。当然休館補償費用は別になるので、設計者又は施工者には相当な額の補償を求められるだろう。

タケカゴ網のような構造の屋根が印象的だった。

建物は独特の形状で特に屋根がカゴのような木造構造で出来ており、調査によるとこの屋根下にある天井とガラスが衝突した痕跡があるという。設計もしくは施工のどちらかに原因があると思われるが、どちらにせよ保険である程度支払われるのだろう。当事務所も設計の保険には入っているが、数年前に建築業界では建築後の事故が多くなり保険金の支払いも増えたので、掛け金が急に3倍になった(当事務所は一度も保険金を使うような事故はない)。それでも小さな事務所であるからたいした掛け金は払っていないので強く言えないが、何かを優先させるため耐震性に無理をしたことで事故が起きることは勿体ないことである。また駅舎にもかかわらず今回は窓下に人がいなかったので重篤な人身事故はなかったが、それでも管理人さんがガラスの破片で怪我をしている。この震度4から5の地震でガラスが割れ道に落下する事がもし都内なら大問題になるだろう。

震災復興の象徴的建築物であるため攻めた建築でないと話題に乏しい・・・そこでこのような事故が稀に起こるのであるが、公共建築は人が多く集まるので特に安全性の高い建築物が求められる。

住宅ではこんなことがおきるととても大変なのでやはり・・・無難が一番だと感じる。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする