基礎内外断熱の効果

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2021/12/19・9時加筆 キャリブレーション前のサーモグラフィーで誤解を与えないように写真を一枚追加。キャリブレーションがうまく出来なかったのは機器が冷えていたためバッテリーが何度か落ちたことによる。

白色矢印は日射あたっているので温度が上がっていた場所なので、室内熱が漏れているのではない。1m以上ある基礎の温度分布が同じで、地面も熱漏れが見当たらない。外気温は0度の時のサーモグラフィー。

約束どおり基礎内外断熱を施した「緑の家」に伺ってきた。結果は上のサーモグラフィが示すとおり見事な効果がある。

深基礎となる布基礎の内外両面断熱。スラブ(土間)下には断熱材はない。

基礎の断熱材配置は上図のとおり。左の640の数値が示すとところが地面となる。布基礎であり、スラブ下(実際は土間コンである)には断熱材がない。今まで常識では、基礎は外周部(地面から0.4mまで)とそれ以外に分けて熱貫流率を計算するが、写真が示すとおり基礎立ち上がりは矢印の部分を除いて均一な温度。

絶対温度表示には相変わらず正しくないようだが相対的な温度差は正しい(オート校正前の温度)。基礎も壁も同じ熱貫流率となる。白矢印だけ断熱材がない部分でこれも予想どおり。
オート校正後(キャリブレーション後)の同画像。絶対温度が校正前に比べ3~4度くらい高い。こちらが実際の温度に近い。ピンク矢印部分は日射があたって温度が高い。

つまり壁や基礎の熱貫流率に大きな違いがないことになる。矢印部分だけ著しく温度が高いが当然で、ここには白アリ予防用に外断熱材が貼られていない。計算では基礎上部(0.4mを超える部分)の熱貫流率が0.2w/m2K、一方基礎下部(0.4m以下)の熱貫流率が0.16w/m2kが計算値であるためほぼ計算値どおりではないだろうか。

一方「緑の家」Bグレードの一般的な基礎内側断熱だけのサーモグラフィーと比べるとその違いよくわかる。

5年前に撮影したBグレードの「緑の家」基礎のサーモグラフィー 外気温1度の時。赤くなっている部分が5度くらい。

基礎上部(0.4mを超える部分)の熱貫流率が0.16w/m2K、一方基礎下部(0.4m以下)の熱貫流率が0.19w/m2kが計算値である。写真では数値以上の差があるように見え、基礎下部からの熱の逃げが他より大きい。

そして先日紹介した断熱材がない下の床下内の周辺部と中央部の温度ムラがない事実から考えると・・・

ペットボトル横の基礎スラブ中央部の温度と外周部分1m以内の温度の差がない。

5年前に示したこの模式図がやはり有力になると思われるが如何だろうか。

「い」部分は内側だけに断熱材を設置した場合。

右基礎部分「い」を内外断熱したときのイメージ。スラブを伝わって逃げる熱を抑えることが出来る。

建物中心部では地中への熱移動は大変少ないので基本的に断熱材は不必要。また周囲の内スカート断熱も効果は少なく外側に断熱材を貼った場合は無くてもよい。

ここで何度も申し上げるが、外側に貼った断熱材のコストがどのくらいで回収出来るかが、この内外断熱を採用するかどうかの分かれ目。外に断熱材を35万掛けて貼っても、年間の暖房費の差が1万円なら、白アリのリスク等を考えると貼る必要はない。今回は布基礎で高低差があったので内外断熱材となったが、平坦でベタ基礎の場合貼るデメリットとコストをよく考えて実行する必要がある。

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