とても見にくい写真だが、確かにこれは羽アリになった白アリが羽を落としたところ。この白アリが右に写っている僅かなヒビに吸い込まれるように入った所を「緑の家」のオーナーさんは目撃した。
この場所は建物左側の犬走りと基礎の立ち上がりの僅かな隙間である。
こちらの「緑の家」は6年前に玄関先で白アリの群飛があった。その時に念のため基礎の立ち上がりの上部に塗られていたモルタルを剥がして基礎を露出させている。
多分隙間に入り込んだ白アリは、木材部分にたどり着くこと無く死んでしまうだろうが、この露出部分があるおかげで心配はない。「緑の家」がモルタルの地覆を止めて現在はコンクリート打ち放しのままの基礎であり、なぜコストをかけてまでして(打ち放しの方がコストがかかる)打ち放しのままにしているかが建て主さんのこの実体験で更に理解できると思う。
さて今回お伺いしたのは、外壁のシーリングの再施工(シールの取り替え)の確認と樹脂サッシの調整だったが、この羽アリの話はとても興味深い。
この当時(2001年)の「緑の家」は、法律で木の外壁が使えない時代だったのでサイディングもよく使った。使ったサイディングはクボタ(現ケイミュー)の3×10板の無塗装で現地塗装し仕上げている。21年経った今でも塗装状態は悪くない。
上の外観をみてお気づきひともいるとおもうが、最近の「緑の家」が行なっている新コーナーサッシはこの出窓が元祖になている。
3連の窓は梁の位置がどこにあっても問題無いように少し外へでている。所謂小さな出窓のような形態で、21年過ぎた今見ても感じがよい。