30日金曜日には長野県原村へ、1日土曜日は石川県金沢市に地鎮祭へ先週末は県外工事監理で終了。
両日とも晴天であり、特に原村の家では木立からの木漏れ日の美しさにしばし見とれていた。現場は外部は付加断熱材の2層目を、内部は気密施工の真っ最中であり床断熱が一部あるので、その気密シートの納まりを確認。立体的に入り組む気密ラインのため、現場での気密施工の応用が求められるが、原則は気密シート及びコンクリートと合板で気密ラインをつくり複雑な納まりとなる。
原村の家では、水みちがありその処理を怠ると断熱性能ばかりか内部床下内の温度低下と多湿をもたらすので、気をつかって計画、施工したことは以前お伝えしているとおり。その結果が目にわかるようになっていたのですこしうれしくなる。
暗渠は水上側の深さ1.8m以下に沈めてあり、その総長は30mにもなる。そこで集められた地下水は建物横をとおり水下まで引いて浸透マスで再び地下に返すが、浸透処理できない水は更に水しもで地上に放出し、小川に流がす。この日をふくめ数日間晴れているが、その放出部分からは水がわき出ており、少し大きめの水たまりを作っていた。きっと少しこの周辺を掘ってあげればビオトープのような池ができるだろう。
狙ったとおりにできると思わず笑顔になる。
外壁では2層目の断熱材が設置されてはじめており、「緑の家」Asグレードの外壁(壁U値0.11w/mk)で、この熱貫流率は新潟県でも変わりない。
氷点下20度にもなる地域であるから氷点下5度程度にしかならなら新潟県より普通ならよい熱貫流率にする考えもあるだろうが、こちらは日中日射の恩恵を受けるのであえて新潟県と同じ壁U値としている。この壁の構成は対費用効果が最もよくなるように厚さを計画している。
原村の家の設備は高地の補正調整をしており、水を扱う設備機器類は全て室内空間に設置される。敷地高低差から生まれた高さ1.4mを超える床下空間は1階扱いとなるが、その中にはヒートファクトリーや、給湯器、パネル用温水機などが設置され無駄なく利用される。