
金沢市で建築中だった「緑の家」がようやく完成した。工期は「緑の家」で最も長い2年と11カ月である。耐震等級は3で積雪1.2mとなる。
まずそこまで工期が長かったことには複数の理由があり、それらが重なっている。何はともあれまずは材料で支給品が多かったことがあげられる。下の写真でもわかるとおり床はナラだが、このナラをはじめキッチン本体、家具、洗面台等多数あり、ちょうどコロナも重なってしまい入庫の時期が遅くなったこと、また一昨年の元旦の地震で、石川県全体が復旧優先となってしまったことで職人の手配が難しくなったこと、および基礎の一部で不具合がありその対策で工期がのびてしまったとのこと。

金沢戸板の家はUa値0.17w/km2で、耐震等級3で構造計算されている「緑の家」である。吹き抜けは住宅で最も大きかった伊達の家に次ぐ大きさとなり、27帖あるが、ご覧のとおり梁や火打ちでがっちりと固めてある。当初この梁の中央に照明が来る予定だったが、最終的には端の梁に移動となっている。

とてもゆとりがある「緑の家」で家族の間も大変広く余裕があるのだが、それ以上に光庭の存在も大きい。

この写真のとおり市街地なので3階建て近隣建物がすぐ近くまで来るような建て方をしている。この為常時カーテンなしで開けていられる窓は大変貴重で、それを実現するために光庭を計画している。

光庭は家の中を明るくする目的なので外壁色は最も光を反射する「白」になる。これは「緑の家」の光庭全てに共通しており、軒の出が取れないところは原則ガルバニューム(SGL)になる。
