車と家

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足回りも元の純正に戻しピカピカになって「その時」を待つ。

人生は振り返ることなく先を見据え常に前へ進む事が良い。

しかし時には振り返らずにはいられない・・・瞬間があってもよい。

今日ネイキッド一号が廃車する為に引き取られて行った。

ボンネットはまだ美しいパール色。

ネイキッド(パール色)を一目惚れした妻は、数日後には発注したのがつい最近のようだ。

家と車は似たようなもので長い期間お世話になるとその車には・・・

家族と過ごした時が沢山詰まっている。

子供が大きくなるまでの15年分の想いは、車の小さな車内からはみ出して車全体を覆っている。

だからこそ・・・この瞬間は様々な場面のスライドショーと感謝の気持ちで胸が詰まる。

ある日の1号と2号。手前が1号で奥が2号。

車という個体だけでもこのネイキッドの考え方、デザインが好きで全く同じ車を2台所有してしまった。

それほど好きだったが別れは必ずくる。

海の真ん前に住んでいるので、車体は塩害を受けあちこちに錆がでて、大きな穴があいた。

よくここまで頑張ってくれた・・・。

最後に時を待つ「ネイキッド1号」。

廃車引き取り前に

洗車しせめて埃や汚れをとり綺麗にするが、

タイヤホイールにいつつけたかわからない傷・・・。

何度も擦られたバンパー。

今となってはみな懐かしい。

業者さんが乗って行く姿を目に焼き付けておこう。こんな切ない時は何時も私一人であるがそれでよい。切ないことを受け流せる人が立ち会うことがよいから。

こんなネイキッドのような人に愛される事で想いが沢山、沢山詰まるような家を設計出来たら、建築士としてようやく一人前である。

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コメント

  1. 岩手のM より:

    その気持ちよーく分かります。
    我が家も息子の成長と共に歩んで来た
    キャンピングカーを今春手放しました。
    思い出がいっぱい詰まっており、本当
    に泣けて来ました。笑顔で送り出した
    かったのですが、無理ですね〜。