蓮潟の家 シンボルツリー

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

長岡市に建設中の蓮潟の家のシンボルツリーはカエデである。今日その植え込みに立ち会った。

新潟県においてカエデは庭木として最もよく植えられる木だ。それは山に少し立ち入ればわかるが、よく自生もしているし、比較的病虫害にも強い。また森の中では裾元にはえる木なので比較的中木がおおい。今回はコハウチワカエデという種類である。

3本の内2本を選ぶ・・・。

一本だけヤマカエデ?がありコハウチワカエデより大きな木になりやすいが、持ってきて頂いたのが少し小さすぎたため、家とのバランスが悪く却下。

一番よい枝振りをシンボルツリーとして様々な方向からみて向きや位置を決める。

日頃から申し上げているとおり、どんな家でも外構の木々がしっかり計画してあり、それが維持管理できれば間違いなく素敵な家となる。無論、家単独のデザインも重要であるが外観で最も重要なのが庭木や花の植え込みである。確かに木々を植えれば日頃の管理の手間がかかるが、手間が少しかかる事がその家の雰囲気をよくする。
つまり、草花や木々を手入れすることは、近隣に対して「皆さんの視線を気にかけている」アピールオーラがでまくりなので素敵に見える。一方どんなに豪華でも高い塀で囲まれ木々や草花が見えない家は、「皆さんの視線はどうでもよい。家を見えなくしたほうが気が楽」的なオーラがでているのである。

そう・・・小さくても素敵な家といわれるのは「見て、見て」オーラがでているし、豪邸といわれる高い塀で囲まれた家は「見るな、見るな」オ-ラがでている事を皆さんが瞬時に感じ取っている。

だから「緑の家」ではシンボルツリーをはじめとした木々の植え込みには立ち会う。これが外観が素敵に見える一番のポイントだと考えているから。

蓮潟の家はキッチンが中心であり、2列型のレイアウト。その壁側の仕上げは昔ながらの磁器タイル150角。

キッチンのタイルの壁はキッチンボードが主流の今日にあって「緑の家」定番。タイル割りをきっちりおこなった窓廻りは美しい。この感じはキッチンボードでは絶対に無理。

また・・・

「緑の家」では全てがオリジナルの一品生産の戸である。その中でも杉の無塗装で出来た枠の戸は懐かしい感じの雰囲気となる。

3層スプルスでつくる引き違い戸はその重さのため避けることが多い中、h=2.2m引き戸。しかも通常吊り戸の制限のため引き分けとしないのであるが、マグネットガイドを使っての施工提案で設置。Vレールより動きはあるが引き戸らしい軽さはこちらの方が上。

この戸をあけると2階はワンルームとなり使い方が広がる。これで耐雪2.5mの耐震等級3の2階空間だから柱の配置には苦労した(中央部2本で支える)。

そして久し振りの階段下トイレ。コンパクトな家には効果的な位置となるが、天井高では設計者は泣かされる。どの程度までが許される低い天井なのか見切ることになる。

「緑の家」はよく「優しいインテリア」といわれる。確かに自分でもそう思う。特別かっこよくしようと考えているわけでもなく、多分30年以上出来れば60年間は家族を優しく包み込む器になればと思っている。だから手触り足触りの素材を吟味し、何色にでも染まるまるで白無垢のような壁と天井が基本となる。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする