「て・こあ」でのある一日 弐百七拾七 冬の屋台 

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流石に平日はパラパラだが休日のアメ横は賑わいがある。この観光地からもっと楽しみを発信できると良いのだが。

ご存じ魚のアメ横。自宅から車で数分の所にある観光市場である。今年は暖冬で強風日も少ないのでこのように人が多い。

私がこの魚のアメ横がある寺泊に住んでいる事は知ってのとおりであるが、この町の有名スポットであるアメ横にはほとんどいかない。全国的にも有名なところだと思うが、近所の人は意外といかないのが観光地である。

ところが先週の日曜日、浜焼き、魚の食材を買いにアメ横にいってみるとお店が少し様変わりしていた。

番屋汁200円、蒸しガキ300円、納豆巻き200円、寺泊薩摩揚げ300円。

各店でイートインコーナーができて、特に角上さんのイートインは凄くよかった。まるで東南アジアの屋台に来ているようで、普段は売り場のショーケースとしている台上に、コンクリート型枠板を置いただけのイートイン。つまり売り場のド真ん中をイートインにしているので、食べている背面で買い物客が魚を購入しており、人、人の賑やかさもおかず・・・そんなガヤついた雰囲気の中で食べる、食べる。以前からアメ横にイートインはあったが、それは路上のある一部にパラソルやベンチを置いてあっただけ。しかしこの仕様は店内部で食べているのでまるで違った雰囲気。当然イートインなので自分で運んで自分で片付けるのだが、そこは日本・・・各自がテーブルまで拭いてきっちり綺麗にして立ち上がるから、あとの人も直ぐに腰掛ける。

このオレンジ色の型枠がテーブルになる。

このテーブルがコンクリート型枠(樹脂コート)板だからこそまたいい雰囲気である。ベニヤ合板と違い、このラフさのまま拭けば綺麗になるので蟹や生牡蠣を食べるのに良いのである。気取らず、手洗いも直ぐ目の前にある。土間キッチン好きの私にどんぴしゃの場所。なにしろこの賑やかさが一番のご馳走である。生ビールもあるので気分は盛り上がる・・・。

このアメ横にきた本来の目的の食材であるヒラメ一匹、サザエ10個、ホウボウ一匹、コハダの〆、アン肝を買い、月曜日は「て・こあ」で再び屋台風に食べる。40cm程度の味の良い大きさの寺泊で水揚げされたヒラメは5枚におろしエンガワをほおばる。

テーブルの上で薪ストーブで出来た炭でサザエを壺焼きにして食す・・・。七輪はテーブルに埋め込まれているので、この泡立ちをみながら石川県の頂いた酒をあおる。

立ち上る湯気、高気密高断熱の拙宅ではまず出来ない食べ方・・・土間キッチンの幸せな食事タイムである。

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