杉の不思議とアイランドキッチン

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メンテナンスに訪れた「緑の家」の3年目。雰囲気のある玄関にいつもある花篭。こういう事が家を更に素敵に魅せる。

玄関部分は真西に面しており、新潟市特有の西風にさらされる。そのためRC製の防風衝立があるが、回り込む風もあるので、外壁の杉板は風雨にさらされる。杉板は風雨が当たりやすいところほどカビが早く発生する。上の写真ではRC防風衝立で守られたピンク色の扉横より西風が当たりやすいグリーンの扉上の杉板の方が、カビがはえているように見える。

グリーン部分を拡大すると上の写真のように黒いカビが生えつつあるが、ピンク色の部分を拡大した下の写真では

ほぼ綺麗な感じでカビは見られない。なぜこのように違いがでるのか今のところ不明。考えられるのは木表面の水分活性量Aw の推移差と紫外線の影響だと思う。

防風衝立と木格子のある玄関。

ところで・・・

「緑の家」のキッチンで多いのがアイランドキッチンであるが、アイランドキチンが魅力的に見えるのは、その広いカウンター上に日常感がない時である。

3年目の伺った日の状況。

伺った日も、大きな天板上には日常生活でありがちな「まな板」やヤカン、フライパンなどのものがなく、新築時のシンプルさそのままである。多分特別に片付けたのではなく、普段から常に収納を心がけているからだろう。仕舞うべきところが使いやすければシンプルに暮らせる。

3年前のお引き渡し時の天板の状況。

この秘密については「緑の家」の造り付けキッチンには扉がないことをいつもお話ししているのでわかる人には伝わるだろう。

当然この仕組みは小さなお子様のスペースにも活かされ・・・子供の道具も家族の間の床にはなく、直ぐ隣のいつものところに・・・。家族の間から見えたり見えなかったりくらい距離感がいい。お母さんとのやりとりは同じ部屋にいる感覚で出来るのである。

2年前もご紹介した天井高1.4mの中2階

このように造りながら仕舞えるスペースがあると、大人と子供の楽園を分けつつ繋がっているので、子供は安心して 何度でも夢の続きに浸ることができる。私は子供の時にブロックで遊ぶことが好きだったが、ご飯時になると片付けることになり、夢が精算されまたはじめから・・・と、なんとなくつらかった記憶がある。しかしこのように独立した中2階空間があると、夢が一時的に中断されるだけでご飯が終われば再び夢の続きに入ることが出来る。空想の世界は子供の想像力を育む。

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