昨年より少ないのに高い電気代

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事務所の3月分の昨年と今年の電気代。両年使い方は殆ど変わらず24時間空調している。

新潟県において一年で最も高くなるの電気代は冬期。この今年の3月は昨年に比べ電気使用量が1割少なかったので電気代は安いかなと思って見ると・・・逆に約1割高いのである。なぜ?

一年前とこれだけ違う電気料金単価。原油価格は現在も高騰しているので6月頃には更に単価はあがるが、その月の電気使用量が少なければ影響は小さくなり複雑である。

この原因は2つあり、一つは以前もお伝えした「再エネ発電賦課金単価」といわれる主に太陽光発電の高い買い取り単価分を国民みんなで負担しようとのかけ声で始まったコストの値上がり。もう一つが今回の影響が大きかった「燃料費調整単価」である。

昨年同月と比較すると昨年3月の燃料費調整単価は-2.85円で今年3月の燃料費調整単価は+2.67円でその差は5.52円/kwとなる。昨年と今年の2月の使用電気量1000kwh使えば一ヶ月5520円=約20%も違うのである。

昨年と比べ電気代が高いと思われた方・・・それはまずこの燃料調整単価が今年はとても強く作用している。シミュレーションで家の電気料金を推測しても、電気代の単価が20%も違うとなると流石にその影響は大きい。省エネのため断熱材を厚くしても20%の削減は大変であるが(ペアガラスサッシをトリプルガラスサッシにしてもわずか数パーセント)、電気代単価の方は一年でこれだけ変わる。よってもし年ごとの比較なら電気代より電気使用量の方が正確に把握できる。

さてこの再エネ賦課金は明後日で11年になる3.11が起こって原発が停止し、本格的に省エネ推進になった2014年から導入された電気代の制度である(FIT)。一方燃料費調整単価は1996年から始まっており、現在のように月単位で細かく変化する制度は2009年からと割と古い。「緑の家」で冷暖房にかかる年間電気代を積極的に表記していない理由の一つに、この変動単価による影響がある。

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