今年の春にお住みなられた土間キッチンの家の初期メンテナンスに伺ってきた。オーブルデザインが自信を持ってお薦めしている床下暖房ができる土間キッチンでは初めての試みであるが、大成功である。
まず最初に土間キッチンとは・・・についてはここのページをご覧頂きたい。
つまり土間コンクリートで床下暖房出来るということは、コンクリート床が空中に浮いている土間である。このためヒビが心配であったが・・・
ない。。。
建て主さん曰く、
「目に見えるヒビはありませんよ」
と一言。
土間キッチンとはキッチンだけ土間ではなくダイニングも原則土間でなければ土間キッチンと呼ばない。それはこのある程度大きな全体のスペースがあるからこそ土間のコンクリートが活かされる。
人の先入観はおそろしい。コンクリート床といえば、裸足で歩くことは出来ないと勝手に想像してしまうが、建て主さんは裸足・・・。当然仕上げのないコンクリート打ち放し状態の床。
そんな床で夏は裸足のほうが気持ちいいとおっしゃる。子供も土間キッチン側の床で基地をつくって遊んでいるし・・・。そのまま何敷かないで寝転がることもあるという。私も裸足になりたかったが我慢。
これならもう寝転がるために木の床に拘ることはない。夏だけではない。このコンクリート床が床下暖房になっているので、冬も当然・・・当然と言うより最も気持ち良い床となる。
でもなぜ木の床でなくコンクリートの床にするの?と聞かれれば、それは
「この堅い床が良いのである」
となるだろう。
造りつけキッチンもオープンタイプでこれがまた土間コンクリートに似合う。
そして特筆すべきことは乾くのが早いとのこと。
それもそのはず、家中25度のRH(相対湿度)40%台で過ごしている。床下も同様で床上より更に乾いており24度RH(相対湿度)40%前半が多かったという。当然まだ竣工して4ヶ月しか経っていないので、通常は多湿になる基礎コンクリートの一年未満の床下空間。無論エアコンで再熱除湿してはいるが、常識的に考えられないカラッとした床下内。いつも常識を覆すような仕様が多いが、これも計算の上。
もう本当にやばいくらい快適さである。そして床下内はまだ引っ越しして片付け切れない荷物があるが、これがよいのである。無理に片付けるのではなく、まずは床下に詰め込んで、ゆっくり時間をかけながら片付けられるこの余裕が心の余裕までつくり良いのである。
床下1.4mの空間はメンテナンスと白アリ予防からスタートしたが、収納として床下暖房のバッファーとして大活躍する最も喜ばれる空間となっている。
当然玄関土間も床下暖房で暖かくなる。こちらもヒビは一切無く美しいまま。
さて言うまでも無いがお風呂は風呂CFとこの快適室内空気でホントにあっという間に乾くとのこと。
そしてオーナーさんから一言。
「住んでよくわかったが、お風呂に排気用換気扇はいらないね。少しでも使うとかえって室内湿度が上がるのが湿度計からわかる。入浴後直ぐに風呂CFを稼働が一番湿度が低くてよい」
奥様からも
「こんなに快適だったとは思いもしなかった。どこへ行っても早くうちに帰りたくなるし家から出たくない」
とのこと。私も経験しているのでうなずく。風呂CFだけではなくお手本のような「緑の家」の使い方はエアコンにまで及ぶ。
冷房用エアコンは2台に拘った。そして夜間はこちらの吹き抜けにあるエアコンで冷房し、
昼間は寝室にあるエアコン一台で冷房する。こうすることで半日間ずつエアコン内部乾かしてドレン詰まりの予防とスローリークを予防し、更にどちらかのエアコンが壊れた時のバックアップとする。まさしく「緑の家」の最も基本的な無難な使用方法である。しかも簾がすくない。
ほぼ真南向きにすることで、このお盆までは窓上庇だけでに日射はほぼ防げるそうで、それでも念のため簾を3カ所のみ取付け。1階大窓は下屋が大きくはりだしているので簾は必要無し。そして窓は北側に集中する。このような高性能の家に住まないとわからないかもしれないが、北側の日射が入らない安定した光は大変貴重である。私なら北窓は最もとりたい開口部である。
いつもこちらに伺うときは青空・・・床下暖房の土間キッチンの家は「緑の家」のお勧めする仕様となった。