今週末の構造見学会の会場となる豊栄の家は、報道のされているとおり断熱材不足がちょっと心配ですがまずまず順調です。
なんか外壁を貼る前ですが、この下地ままでも綺麗な外観ですね。
軒の出が約800mmある(本当は900mm以上にしたかったのですが北側斜線で・・・)均衡の取れた外観は下地から綺麗です。
そういえば一昨年もありました。
オーソドックスとは時代を超えて流行に左右される事なく愛される形状だと思います。ですので骨組みだけでも、下地のままでも、出来上がっても、20年経っても何となく惹かれるそんな意匠(デザイン)です。
外壁下地は多分当事務所の専売特許のダブル胴縁下地の通気層。他では見られない気遣いの施工法です。今回はべベルサイディングのためたて胴縁はダブルサイズの105mm巾。完成すれば隠れてしまう下地にこれだけのサイズを使うから綺麗に見えるのですね。
窓下に見えるのはこれは建て主さんのたってのご希望「夏の日射対策」の簾掛けです。
「えっ。簾は上に掛けるのでは・・・」
そのとおりです。上に掛けますが、簾は窓と隙間があると、中から見た時に美しいのですね。その隙間を空けるため、下に受けを作りました。その作りも防水シーリングに頼らなくても長期に渡って雨水が侵入しないように水切り溝と、下勾配の受けです。この配慮が木の外壁をよく知っているオーブルのデザインです。
「水は切って防ぐ」
と日本の木造建築の心得です。
大きな濡れ縁の上の屋根。このまま表しの仕上げです。金物が一切表に出てこない隠れた金物工法のクレテックは、こういった場面で活躍します。
垂木の太さも38*140と太く1.2mの積雪(耐震等級2認定)までOK。単なるデザイン優先ではなく、構造とデザインの融合を何時も考えます。
この外にある(濡れ縁)トップライトも「緑の家」の特徴です。夏は日を防ぎながら明るくすることを考えました。
明日は長岡の美沢の家をご紹介します。