新潟市内にある「緑の家」で家の裏側にあたる部分
さて、どちらの家が緑の家でしょうか?
両方とも決して安い価格(単価)の家ではなく高い部類になると思います。
そうですね。基礎が高い、配水管が基礎真ん中貫通している・・・
となれば左が「緑の家」です。
そして大きな設備機器の「設置計画」の違い・・・
わかりますか?
エコキュートの本体(タンク)及び室外機(ヒートポンプユニット)に屋根があるかないかです。
実は当時事務所もSプランの家はエコキュートに屋根がない場合が多いです。しかしSSプランの家は、必ず屋根を設けます。これこのくらいの坪単価(両方とも65万/坪以上)当たり前ですね。なぜ右の家は屋根がないのでしょう。答えは簡単で、全国規模のハウスメーカーの家だからです。このような工場生産型住宅は、本州は関東圏が仕様の中心なので屋根がオプションにないのです。関東は冬晴れますから屋根などなくても全く問題ないですね。一方地域型の家(緑の家かな~)は、このくらいの価格の仕様には必ず屋根が付きます。
エコキュート本体の上を見てください。右は雪が積もっていないですね。つまり雪が溶けた・・・。タンク本体の熱で溶けたのでしょう。タンクに接しているのが空気よりも液体である水の方が熱はよく伝わります(逃げます)。想像してください・・・夏の気温30度、日陰でも全く冷たくないでしょうが(笑)、水温30度の風呂に入れと言われたらどうですか?思わず「冷たい」と想像するでしょう。だって温水プールの温度が30度ですからね。それは最初つかるのに勇気が必要な温度です。同じ温度なのになぜ???
それは熱は液体の方が逃げやすい(熱伝導が大きい)のです。だからこのエコキュートの本体の屋根には雪がないのでしょう。
SSプランの家はエネルギーを「大事に」が合い言葉です(決して温暖化防止とは言わない)。深夜にタンクに貯めた熱をなるべく逃がさないように屋根をつけます。一応・・・別に屋根がないから問題住宅ではありません。普通は屋根がなく、かえってある方が珍しいです。
また、エアコンの室外機も同様です。SSプランの暖房機となるエアコンの室外機には屋根が付きます。
屋根は雪が落ちにくいファイバーシングル葺き。柵はあえて高価な高耐久の「ウエスタンレッドシダーとウリン製」
ついでに建て主さんから隣地へ冷風がいかないように配慮してとのことで、風よけもつけました。建て主さんのすばらしい気遣いです。
1階の床高が地面から1.6m近いのに雪の中に埋まっているような「片貝の家」。ただ今積雪2m越え。まだ降ります。
さて2m以上雪が降る「片貝の家」では・・・
エアコン6台のうち4台はこの場所。残り4台は画面一番左端に浮いているように付いてます(屋根有り)。ガス排熱の上にエアコンを置くのが泣かせます。このまで排熱を使うか~!但しあまりまともに受けると排ガスによる酸化には注意が必要でしょうね。
こんな感じの専用の屋根をつけてまでして設備を雪の害から守ります(笑)。これでも結構高い位置なのですが、雪下ろしの雪山が迫ります。
コメント
今度、エアコン屋根付きカバーをDIYしようかと思ってます。
参考になるアドバイスいつもありがとうございます。
こんにちは。北関東さん。
>そこにカバーのような障害物があってもエアコンの効率に支障はないのでしょうか?
写真の場合でも厳密に言えば効率が落ちる可能性があります。
これは風量の低下、ショートサーキットの2つが原因ですが、このように前方に50cm程度離し、かつそれ以外全て開放されている(写真のエコキュートは下が50cm開放され冷気が再び取り込まれにくように配慮されていれば)場合は極わずかです。
しかし上方以外全てが囲まれているような場合(密集地にありがち)は効率が2割も落ちると言う報告も有りますので、その場合は防風板に角度(20度くらい)つけて、排出風が再び取り込まれないような風の流れをつくってください。
かなり前の内容の記事にコメント失礼します。
室外機のカバーですが、室外機より前方50、60cm程でしょうか?
そこにカバーのような障害物があってもエアコンの効率に支障はないのでしょうか?