SSプランでは湿度50%を維持・・・でも  結露が!

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結露・・・いやですね。
ここ15年ほど高気密高断熱の家を作ってきましたが、冬の室内はやはり乾燥気味になることが多かったですね。大体相対湿度35%~45%がとても多かったです。
ところがSSプランの家を3年ほど前から作るようになって、窓(窓枠)に結露がみられる事が多くなりました。

この結露の原因は・・・

全熱交換型換気扇が標準で且つ風呂に循環型ファンを設置している

です。

全熱交換型換気扇とは、空気の温度だけを外気に移す(熱交換)のではなく、空気の中にある湿度まで新鮮空気に移してしまう換気扇です。今までのSプランの家では、真冬に室内湿度が40%以下になることがほとんどで、乾燥を極端に嫌う方は、加湿器をONする人もいらっしゃいます。であれば、全熱交換型換気扇を設置し、少し湿度を上げましょうということでSSプランでは標準設置しました。もちろん夏の冷房時にもその湿気を移す効果が高く、エアコンの除湿効果を助ける事が可能です。

ここまでは問題ないと思いますが、「緑の家」では更に加湿作用を期待して浴室循環ファンが設置されており、浴室の湿気を排気せず、室内空気を浴室に強制的に送り込んで湿気を室内に拡散させ、その結果洋室を加湿させる手法です。するとSSプランの家の湿度は直ぐに50%を超えてしまいます。すると真冬の外気(氷点下)では国内最高性能の樹脂サッシ「下枠」に結露します。

しかし・・・
室内環境の本には冬期は40~60%がよいと書いてあります。
また、医学関連書ではウイルスが維持・増殖し易いのは50%以下であると表現されております(つまり湿度50%以上が良いと同じ事)。また絶対湿度11g/m3以上が良いと言われている事もありますが、11gって相対湿度57%(22℃)以上で、これは結露問題で無理です ozrまた「7g/m3以上は必要」に対し相対湿度36%(22℃)なので大体普通のSプランでもOK ( ^ω^ )。

室内相対湿度55%を超え、その時外気が氷点下であると、現在の国内最高性能の樹脂サッシをもってしてもガラスではなくサッシ枠から結露が始まります。55%に耐えられるサッシ枠(ガラスも当然)の開発を切に望みます。※ こうなれば木製サッシしかない。。。

※・・・枠の下部はガラス面で冷やされた空気が更に枠を冷やす事になりダブルパンチ状態。

以前、当ブログで申し上げたとおり、現在の高性能ガラス(ペアガス入りLow-Eやトリプルガラス)であれば、そのガラスよりサッシ枠から結露します。熱伝導率が樹脂よりも1000倍も高いアルミ枠ならあたりまえですが、オール樹脂サッシ枠でも結露します。
窓=樹脂サッシの枠を現場でオリジナル制作する訳にはいきませんから、設計者のできる限界を超えております。よってできることは、湿度を45%程度に抑えることだけです。

そこで結露が発生したら、SSプランの家では浴室を循環ファンから排気ファンに切り替えます。そると湿度が数日中に5%くらい下がり、結露はなくなります。
室内環境の本だけでなくお医者様も「冬期は40~60%」が丁度よいと言っているのに、それを可能にできるサッシが国内で作られていない(一部高価な木製サッシはある)現実・・・・。設計者としてはつらい事実です。こうなれば木製サッシしかないでしょう。と言うことで現在のR2000+リノベーションでは木製サッシを使用しております。

海外の樹脂サッシでは、この枠の対策が行われており枠の静止空気をたくさん作るとこで、冷えにくい枠を作ってます。国内の樹脂サッシも早くそうなってほしいです。下は以前ブログに載せた写真です。

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