エコな電気自動車は雪国ではダメか? パート2 2012年冬

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2018年緑字加筆

タイトルとは関係有りませんが・・・

久しぶりに昨日氷点下を脱しましたが、その夜からお昼まで氷点下だった三条市です。

新潟県は概ねそのような天候でしたが、今日も土手通りから4駆が一台スピンアウトしておりました。怪我は無いようなのでそれが何より一番。

昨年も書きましたが、雪国では電気自動車はセカンドカーの位置付けになるでしょうね。やっぱり電気ではエネルギー密度が足りなすぎます。リーフでさえ24kwhのエネルギーですから、ガソリンの持っているエネルギーで換算すると

バッテリー24kwh=86.4MJ(効率はオマケで100%)

レギュラーガソリン1L=34.5MJ

ですが、ガソリン車の熱効率が25%(エコ車)とすると→8.6MJ/L

と言うことは  バッテリー24kwh=ガソリン10L

と言うことでガソリン10L分のエネルギーしかない事になります。大きな電池だから航続200km可能・・・と言われてますが、初夏にリッター20km走る車に10Lのガソリンしかないと能力と思って頂ければと思います。従って真夏は厳しく、冬は・・・非常に厳しいです。

では24kwhの電池を大型にして100kwhの電池にすれば40L分になるはずですが、これにはバッテリーの価格もさることながら、充電にも大きな問題があります。

家庭用電源は通常200V-1520Aが最大の回路です。つまり34kwh/hが最大の供給量ですのでこれで100KWhの電池を充電すると・・・空から満タンで3325時間もかかります。仮に半分の50KWhでも1612.5時間かかります。これは大問題です。深夜電力機器みたいに凄く太い幹線を引き込まなければなりません。つまり電気自動車を買うと家の幹線工事(20万~)も同時にしなければなりません。でも、一瞬(10分)で充電できる方法が開発されたとか・・・?

さて24kwhの電池で何が雪国にふさわしくないかに戻ります・・・それは

雪を溶かす余分なエネルギーがないのです。ガソリン車なら排熱が75%もあるので、それを使ったり、40Lもガソリンを積んでいるので、電気を大量に発電し電熱線を使ってリアガラスやフロントガラスの雪を溶かしたりできます。

2重シールドでへッドライトが垂直なデザインだった2世代前のBMWや古いベンツは雪をワイパーで確か除去していた。今は流線型でウオッシャー式。

なぜ欧州でEV車(電気自動車)がそう期待されないかよくわかりました。それは・・・

熱エネルギーが電気自動車では少なすぎるからです。

欧州の中央から北部は氷点下10℃はよくある環境です。その時圧倒的に頼りになるのがガソリン(軽油)自動車の排熱。排熱が無ければ車は凍り付き、生死の恐怖を感じます。だだからやたらにヘッドライトを熱が出にくいLEDにできないのでしょう。LEDでは雪が溶けないので、視界が確保できません。

車は所詮エネルギーを沢山使う機器です。フォード自動車から始まった今の形では革新的な省エネは難しいのかも。

凍り付いた車に打つ手は「熱」だけ!!フォグランプのプロジェクターレンズに触れるとほのかに暖かい

ちなみに10型プリウスから30型に乗り継いでみて良かったところの一つに

暖機運転が無駄になり難いこと・・・です。

真冬の早朝には必ずウインドが凍り付いているので、走る前にエンジンを掛け暖気でフロントガラスだけでも解氷しないと走れません。
この時間約5分から10分。この暖機運転時は走っていないので燃費0kmですが、プリウスはこの暖気運転中に充電しています。無駄に暖機運転していないので、走り出すと次の5分間は充電した電気を使うので凄く燃費が良いです。 この点は10型の初代プリウスにはありませんでした。

 

 

 

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