昨年12月から始まった低炭素建築物は全国において3ヶ月で240戸・・・
少ない・・・
そういう当事務所も一戸も申請していないし、今のところ申請する予定もありません。しかしこの制度が悪いとは思っておりません。
税制で多少優遇される低炭素建築物。しかし全国で3ヶ月の間に国、民間によって全国各地であれだけの講習会が開催された割にはとても低調です。 しかも240戸のうち一戸建て住宅はわずか138戸・・・。長期優良住宅の認定に比べればその数はとても少ないと言わざるを得ません。ただし、右肩上がりでどんどん増えている気配はあります。
この低炭素建築物だけでは国等の補助金の交付は今のところありません。このあたりがネックなのでしょう。何か実質のメリットがないとなかなか動かない国民性・・・というより、見かけ倒しのエコには騙されない賢い国民なのかもしれません。実は低炭素住宅程度の性能で、家中暖房したら、我慢して住んでいる今より冷暖房費が跳ね上がります(その理由は以前の当ブログ内で検索してください)。
しかし私はこの低炭素建築物は大変良いと思います。確かに「緑の家」と比べると外皮性能ではまだまだレベルが低く(認定低炭素住宅がQ値で表すと2.4以下、「緑の家」のQ値は0.99程度と2.4倍の性能)、その気になりませんが、一般の建築会社さんではその外皮性能算出では手間が掛かりすぎてメリットがないから建て主さんへも勧めないのでしょう。
外皮性能算出根拠の一部となる外皮面積計算と換気量(気積)計算の図面。基礎が高いので特殊な部位の振り分け。
「緑の家」は別に低炭素建築物の認定を受けなくとも、上のような外皮性能算出の図面を建て主さんに何時も全棟提出しております。
全ては長く愛される家造りのために・・・何時もそう思って図面を書いております。