自立循環型住宅の講習にて その2

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その1の続きのその2。その1では自立循環型住宅の講習で有意義だった内容をお伝えしたが、その2では少々?と思ったことを述べたいと思う。

それは通風。通風とは換気と区別し、涼を得るために積極的に外風を取り入れること。この自立循環型住宅のテキストでは、通風は結構エネルギー削減に寄与している。でもこれは疑わしい。昔みたいに、家の周りが舗装されていなくて、網戸もなく、ましてやエアコンの室外機がほとんど設置されていない頃であれば通風は効果がある。私も幼少の頃は建て混んだ市街地で育ち、その頃の1階は、北西の窓から涼風が入ってきた記憶はある。一方学生時代関東に住んでいた頃は、1階の窓を開けても涼風はなく、熱風が吹き込むだけ。またうるさいし治安は悪い。今の新潟県でも市街地はこの関東と同じような状況になりつつある。だから通風はなかなか難しい。だからといって通風を否定しているのではなく、ただ一般的な住宅地では使いにくいと思われる。

この写真はマニュアルの抜粋写真である。図のとおり夜間、就寝時にあける窓で上下に分かれている構造であれば、昼間はとても圧迫感のある窓ではないだろうか?ちょっと現実的ではない感じ。講習会の説明では、室内のランマの大きさで通風が決まると説明していたから、南北側(風方向)の窓は欄間付であればよいのだろう。私の恩師である環境の先生は、いつも「エアコンで涼を取るのは普通の人。裕福な人は、庭が広いし隣も見えない敷地なので、涼しい風で通風は充分取れる。これが一番贅沢。」と言っていた。そのとおりアスファルトや隣の家のトイレの窓が見えるところで、通風というわけにはなかなか出来ない。ちなみに夜間、通風で涼が取れる換気回数は10回/時以上ということらしい。

まあしかし、通風は少し考えるとうまくいく。先ずはその地域の風の方向。そして開放的な内部プランとし2面開放すれば、大体入ってくる。昨日メンテナンスに伺ったM邸は、非常に通風が良好であるとおっしゃっていた。2階リビングで窓が大きい「緑の家」だから可能なこと。

M邸のLDK。開放的なプランと窓が4面にあるため、その時の風向き状況に応じて各方向の窓の開閉ができる。

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