拍手です。2 日経ホームビルダーの記事 「JAS製材品」

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7月に「日経ホームビルダー」という住宅の業界紙をお伝えしました。その10月号がまたまた凄いです。この記事の続きが載ってます。なんかまるで察してくれているような・・・

詳しくは是非購入して読んで下さい。かたよりのあるネット情報をしっかりとした目で見られるようになります。 さてここから先は浅間個人が記事を勝手に解釈していますから、変と思った人や、?と思ったら本を購入して自分で確認・・・

写真は故意に荒くしています。

まず最初は「木は生きているのか?」という記事から。

住宅関係者がよく使う「木は生きていますから」という表現は×だそうです。そういえば当ブログやHPにそんな表現は確かしていないような・・・。無論現場で口頭でも使っていないと思います。申し訳ありません。大きく使っていました。今から13年前の事務所設立頃に執筆した小冊子「木を愛する心」 子供たちに自然素材を・・・  の中の、湿気や肌触りを説明したところで使っていました。正しい表現に近々改めたいと思います。少し言い訳ですが執筆当時はまだ自然素材ブームではありませんでした。ですので少し誇張した表現の方がわかりやすかったと思ったのでしょう。
多分この表現から木に関するオカルト現象は始まっているのでしょう。それは既に死んでいる細胞(人でいうならミイラ)を生きていると言って表現したところから、木の神話や宗教に近い表現や現象が始まっているのでしょう。

「木は既に死んでます。木が湿気で動くのは、材料の特性で決して木は生きてません」とはっきり言いましょう。天然素材の多くは湿気で伸縮します。またしっかり乾燥した木材なら大きな伸縮はありません。

ということでこの記事は大拍手!!

次に

無垢材(所謂集成材でない木)にJAS材が少ないのはなぜか?」←良い記事ですね。それが知りたかったのです。無垢材のJAS比率は概ね20%といわれてます。約8割が自己評価材になるのですね。これだけ世の中「基準値」「認証」とかを大事にしているのに、木の家の根幹である柱や梁が「自己評価」の材ということ。この矛盾・・・

その理由は記事によると、JAS材とそれ以外品(自己評価)であっても販売価格が同じからJAS材を売ると損をする(JAS材の方が間違いなく手間がかかるし経費も嵩む)からだそうです。
記事は生取材の声なのでしょうが、本当かな?もしそうなら
消費者(建て主さん)を小馬鹿にした業界の言い訳ですよね。もし私が消費者ならJAS規格品と無規格品(自己評価)の価格が同じなら間違いなくJAS品にしてもらいます。この思いは私だけではなく、殆どの建て主さんがそう思うでしょう。その現れが下のアンケートです。では誰がそう思っていないか?また情報がねじれたのか?  それは材木屋さんか工務店さんしかありません。多分・・・

「JAS製材品もそうでない製材も同じだよ。判をつけばJAS製材品になるだけだよ。」

とうそぶいているのでしょう。こういう木の流通業界だから国産無垢材が伸び悩んだのでしょう。「判」とは責任の所在の表れです。100円均一で購入してもその製品の販売、製造は印刷してあります。外国材や集成材はいち早く性能表示やJAS材取得をしていたのでここまで一気にシェアを大きくしたのでしょう。

家を造る計画がある方へのアンケートによると、70%が方が品質・性能を第一位としている。流行の地産地消の木を14%の5倍にあたり、先ずは品質・性能の優先がわかる。

しかし私はJAS材が全てよいとは思いません。企業は、「選ぶのはエンドユーザーなので偏りの少ない情報をユーザーに提示すること」が責務だと思います。加工材、集成材だけを非難するような文言だけ伝えて、自社の無垢材の基準についてはあいまいの会社があまりにも多い事が問題なのです(全国大手ハウスメーカーは全てJAS品です)。これは化粧梁の端部金物も同様です。当事務所も含め、がんばりましょう地域ビルダー、材木店さん。

集成材の接着強度や接着対応年数については、もう誰がどこで行っても同じ実験結果。要はレゾルシノールであれば、接着剤がおかしくなる前に木の方が腐るくらい安定している。接着剤の疑義で議論の必要性はもう無い。無垢製材の乾燥が安定し安価になっても、木材の有効利用として集成材も今後も要求されるであろう。

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