2018年建築学会 梗概集から その1

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この時期には何時も期待していらっしゃる方も多い建築学会の大会。その梗概集の入ったDVDが先月送られて来ているのだが、ちょっと忙しいので私が理解しやすいところから案内する。

建築の学会なので、まだ世の中に知れ渡っていない事の研究が殆どであり実務的には直接役立つ事はない。しかも現法にはあてはまらないというより違法になるようなことも研究として掲載されることは許容されるのでその点は注意が必要。よってこのなかの発表された事をそのまま実務に取り入れて、思わぬリスクを背負うこともあるので注意したい。

最初は私が所属させて頂いた恩師の研究室から

や・は・り・・・エアコンのこと。昨年はAPFの事で驚いたその研究の続きである。

ご存じ赤林ラボの発表。家庭用エアコンの研究は既に13年くらい行われている。以下の図は全てこの論文からの抜粋。

難しく考える必要はなく、

最近のエアコンの制御は大変複雑で、負荷がゆっくり変化する時と負荷が同じでも短時間で変化する時ではエアコンの出力出現がちがう事がわかった・・・との事。

無論、負荷がゆっくり変化する時の方がカタログに記載されているAPFに近く、負荷変化が早いほどAPFは低くなる。

図2の下図ではCOPが大きく違うことがわかる。凡例の赤三角は蓄熱負荷無しの誤記だと思われる。

実使用時に近い環境をつくりその中で蓄熱負荷有り無しでAPFがかわる。

まとめでは・・・

論文には推測は書かない(書けない)のでまとめでは事実のみ淡々と書かれる。

因みに・・・

蓄熱負荷有りで実験室内につくった蓄熱体であるが、論文の図によると

CBと水のペットボトルを使い、扇風機等を使用して熱交換率を高めているもの。この装置で蓄熱スピードが上の図2に有るとおりだから(2時間で約15度上昇)意外とゆっくりであると言える。このあたりは後に筆者に伺ってみようと思う。

この全文を↓におく。興味があれば一読願いたい。

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