Q値に関する断熱、換気の基本⑦ 全熱交換型換気扇お勧めの境界2

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

最近ある日付のブログアクセスが急に多くなり、それをたどるとあるサイトで当事務所の換気扇の事が書かれておりました。

ほうほう、なるほど、そうか・・・。換気の基本⑥が・・・

その方面では有名サイトなのでここで議題話題になった事はありがたい事で感謝です。

そこで当ページにもお越しになる方に何となく強い表現で否定されているのを読んで当事務所の記事が原因ですからフォローの意味を込めて換気の基本⑦を追加します。

私は最近良いコメントやブログに出会い、

「意見の違いは激しく議論するが、それはその人の人格否定となってはならない」

と学びました。とても感謝です。この人、設計者は・・・とか、この会社、工務店は・・・ではなく、この意見は・・・や、この考えは・・・となることが議論の基本です。今回は意見の違いではなくもう少し丁寧な⑥の補足説明とします。

まず私は評論家ではありません。

家の性能評価を作成する実務者ですから、何時も議論する時は自分で実験したことか、自分でシミュレーションシしたのも(国で定められている計算方法を根拠にすること)か、またその情報源を示し主張、具体化(設計)するのが重要です。またそれが実務者=設計者の責任です。無論コストも・・・。

先ず⑥で条件としたコチラの図で

12327台とはセパレート型ダクトレス熱交換換気の場合。

上の表のダクト式熱交換型換気扇の消費電力としては大きい(考えが古い)だろうとの事ですが、

その前の家の条件をみて頂ければ

延べ床175m2とあるのがわかりますね。

「緑の家」を含めて一般的に高性能な家は、平均天井高が2.55mを超えます。大体2.6m~2.8mの平均天井高になります。逆に2.4mの天井高なら何とも空間的につまらない家でしょう。ですのでそのような家の設計はまずありません。

さて最新の熱交換型換気扇では、鎌倉のパッシブハウスに使われたスティーベルというメーカーの発売している換気扇がありますが、コチラのものを想定しましょう。

品番 LWZ−70
価格 522,000
風量 50-150m3/h
消費電力 12-65W
騒音 大 45.5db
ダクト径  125Φ
熱交換率  90%(顕熱のみ)

です。素晴らしい性能です。

そこの資料に書かれているこの機種の想定最大床面積が天井高2.4mで120m2までです。すると仮に天井高2.7mとすると床面積は106m2です。つまり床面面積175m2にはこの機種だと2台なければ基準の0.5回/h換気量をまもれません。

つまりこの延べ床面積175m2の時に0.5回/時の基準を守るには2台必要となります。すると消費電力は130Wです。
ですので最新の50万×2台を使っても24Wの差でしかありません。
多分65W×2台ではなく、もう少し少なくなるのでは?とのご意見があると思います。しかし我々評価書を作る実務者は、P-Q曲線に変わる可変消費電力の表示もなく、裏付けが無ければそれを少なくする事はできません。多分では評価は取れません。そこが評論家もしくは研究者と実務者(設計や建設会社)との違いです。

またこのメーカーは大きい風量タイプの換気扇もあり、それを1台使えば消費電力が少なくできるのではと言うことも考えられますが、よく見てください。ダクト径は国産より倍も大きい125Φもあります。仮に一部でも大きい梁が2階床裏にあればダクト配管は難しいでしょう。また家が大きければダクトが長くなります。よって1階と2階に熱交換換気システムを2台に分ける事の方が設計に自由度があがり良いプランになりやすく、様々なご要望を叶える実務者としては現実的なな解答です。

2階床懐を大きくとれば良いのではとのご意見もありますが、以前ここでご紹介したように柱間の延長は構造的に難易度が上がります。私達実務者は構造も意匠も、温熱環境、耐久性、メンテナンス性も考えてご提案します。構造やコストはわからないではすみません。またこのような海外製の設備機器のメンテ不安もあります。リクエストがあればリスクをお話しし喜んでご提案しますが、標準でとなると慎重にならざるを得ません。

つまり私ども標準で設置ご提案する換気扇としては高価でリスクが高いと言うことですね。ランニングコストに殆ど差が生まれないのに倍もコストをかけ、しかも顕熱交換であれば数値だけの自己満足になる可能性があると考えます。何度も申しますが当方は実務者ですのであまりとんがり過ぎた技術ではリスクが大きすぎる事をご理解ください。

しかし・・・この換気扇、熱交換率は90%と凄く良いですね。またこの換気扇の風量が小、中、大があるにも関わらず熱交換率90%とは凄いですね。音もそれなりに45dbとかなり大きいですがこれは設計の工夫で解決できます。

国産メーカーに比べ有効換気量(機器内漏気)などの記載、Q-P曲線などの記載がカタログに無いのは残念です。通常同じ面積の熱交換素子なら風量が小さいほど熱交換率が上昇するのですが、面積を変えているのかな。これはメーカーからご回答頂く予定です。 Q-P曲線は換気扇の大事な基本性能ですので是非方カタログで表示して頂きたいです。

とりあえず消費電力からみた補足説明をしました。

当方の標準換気システムは
SSプランの家がセパレート型全熱交換型換気扇で(ダクトレス)、
Sプランの家がセパレート型第1種換気扇(ダクトレス)です。

この内セパレート型第1種換気扇(ダクトレス)方は提案して早15年を超え、このブログでもご紹介したこの本では一押しのシステムですし、
セパレート型全熱交換型換気扇で(ダクトレス)はコストパフォーマンスはよいのですが、意匠的には少し問題があるのも事実です。

次回⑧では国産の熱交換型換気扇について少し説明を加えます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする


コメント

  1. Thanks for a marvelous posting! I certainly enjoyed reading it, you happen to be a great author.I will be sure to bookmark your blog and will come back in the foreseeable future. I want to encourage you to ultimately continue your great job, have a nice morning!