まず最初に
明日構造見学会です。予約はいりません。ぶらっと遊びにお越しください。
詳細はこちらです。
これが気密測定器の中央装置
その②からの続きです。
気密性性能C値は1.3cm2/m2・・・
R2000住宅のなので本来は換気回数で表示するべきだと思いますが、1.5回/50PaはほぼC値では0.9cm2/m2以下といわれてますので0.7cm2/m2ですから、間違いなくこのままではNG。
これわかりますか?気密測定は部屋の空気を吸い出し、内外圧力差を造り、そのときの吸い出す流量で隙間面積を求めます。そのため減圧された室内で窓をビニールシートで目張りしすると上のような感じになります(窓に隙間がある場合)
「えっ、そんな窓目張りの測定基準はないはず・・・」
その通りです。気密測定時、窓は閉めて鍵をかけるだけで計ることがあたりまえ。そんなことは100も承知です。なぜ窓を目張りしたか・・・
23年も経てば木製サッシのパッキンは、ほとんど劣化して役に立ちません。特にスライダータイプ(引き戸)は気密保持をパッキンに頼る構造だからなおさらです。
当ブログでも数年前から申し上げてますが、
超高性能で超高気密住宅ほど、窓のパッキンの劣化は性能悪化の第一要因です。つまり建てた当時超高気密でC値が0.1であったとしても、パッキンがだめになる20年後は、気密測定が不可能なほど下がる場合があります。こうなると高性能住宅ではありません。特に・・・
現在、超高価な高性能木製窓(U値1.0以下)を使った時ほど性能悪化はショックの一言です。そしてもっと問題は、その悪化した20年後に交換用パッキンだけ手に入るかどうか・・・。ほとんどの高性能木製サッシは輸入品(海外製)ですから・・・。
もし手に入らなかったら窓の自体の交換です。そして通常窓取り付けは、外壁を壊さないと交換できない取り付け方がほとんどです。メンテナンスに多大な費用がかかることは目に見えます。
だから・・・オーブルデザインの「緑の家」は、
一台一台の窓を外壁を壊すことなく交換できるようになっています。
これは3年ほど前に超高断熱住宅を造るときに一緒に考えた仕様です(SS標準プラン)。
「今建てたときがよければいいじゃない」という発想の建築会社と一線を引くこの考えは当事務所の誇れるところです(我田引水かな)。
さて・・・
今回の事は最初からわかってましたので、窓に全部目張りをして測定しました。それでもC値は1.3・・・。何とかしなければなりません。さて、どうするか・・・。