前回の記事と全く反対の題・・・冗談?いいえ本気である。
黒い土の壁・・・黒い厚い木の床・・・
黒は光を吸収する・・・と言う事は全てを吸い込み受け入れる色。
超高断熱高気密の家を強くお勧めするオーブルデザインであるが、
最近、リノベーションで設計参加しているこの普通の古民家に惹かれる・・・。
60年の歳月がこの黒い床を造った。窓は大きいのに黒い色に囲まれたこの部屋は明るくない。しかし、窓先には鮮やかなグリーンがほとばしる。
確かこの光景どこかで見たような・・・
ああっ・・・そうか
今年6月に紹介した関川村の有名な東桂苑の2階から見た風景・・・だ。
窓や庭の完成度は天と地くらい全く違うのに、雰囲気は同じである。
煤けた黒光りする曲がり梁・・・。古民家というとこのような黒色であるが、これらは火を炊いた痕跡。電柱のように見えるのは杉の木。
日本の家屋は庭と建物であるというが、まさしくそのとおり。
外の緑があればそれで完成する間戸(窓)。
こんな建物には断熱なんていう無粋な性能は全くないし、必要性もない。
気密性などない穴だらけの家・・・だけれどとても惹かれる・・・。
緑の家は超高断熱を捨ててしまってもこの方が良いかな・・・と思わせるその雰囲気。
一仕事終わって上部屋の階下の茶の間でお昼をごちそうになる。
「お粥だけ」だけれど、これが心が温まる・・・うまい・・・。
寒さに震えて、この熱いご馳走を啜る、これが魅力的である。
が、これを感じる事ができる心のゆとりは、
普段の寝床が高気密高断熱の快適住まいだから・・・。
だから・・・
まず基本は住まいはやはり超高断熱高気密で、
仕事、趣味、遊びはこんな空間が良い・・・と想う。
素敵な空間ともてなしにご馳走様!