履歴(設計図書)や積雪荷重プレートの大切さ

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写真は片貝在住のOさん撮影。飴のように曲がった鉄骨柱(アイボリー色)。すさまじい現場。

衝撃的な鉄骨柱の曲がり・・・

こちらは小千谷市片貝のある工場の倒壊写真です。

現在小千谷市では積雪2m弱。この雪の重みに耐えかねて大きな工場(倉庫)が崩れ落ちました。昨夜のTVニュースにも放映されました。

 写真は片貝在住のOさん撮影。まだ新しい工場だから明らかに積雪が原因で倒壊。

この工場(倉庫として使用していたらしい)はあるお菓子工場が倒産したのち転売されある企業が倉庫として使っていたとのことです。

昨日の小千谷市の積雪量は2mぐらいで海岸部からみれば凄い量ですが、毎年このくらい降りますから、今年だけが雪の量が凄かった訳ではありません。ではなぜ今シーズン倒壊したのでしょうか?

多分・・・

新しいオーナー企業が毎年行われていた雪堀をおこわなかった事が原因です。法律で定められた建築物が耐えなければならない小千谷市の設計積雪量は3mです。ですので2mくらいで壊れてはいけないのですが、法律では緩和規定があり、「地域で雪下ろしの習慣がある場合は、1mまで少なくする事ができる」というものです。これによって殆どの建築物(住宅を含む)が3m以下の耐雪住宅になっております。

しかし・・・

3mより少なくした場合は、その旨が使用する人にわかるように表示プレートを入り口付近の見やすい所に表示する義務があります(そのように構造計算した場合)。

皆さんの家の設計積雪量はいくつですか?設計図書に明記されてますか?入り口に表示プレートがありますか?

建築物はオーナーが変わったり、様々な人が使う場合があります。その時設計図書(履歴)がなかったり、積雪表示プレートがなかったら、どのくらいで雪下ろしをしたらよいかわかりませんよね。

 オーブルデザインの「緑の家」では積雪表示プレートが標準設置(法律厳守)。何時も思うのは一つの法律違反があれば10の違反が更に隠れてあると言う事。

だから大事なのです。(リンク先はもう7年前のコラム)この表示プレート・・・。

しかしある人は言います。

「木造住宅は構造計算しないから表示義務はない」

なるほど・・・構造計算しないで積雪1mに耐えられる構造がわかる・・・

「感」ですか?「経験」ですか?「神」(笑)ですか?

同じ家など殆ど存在しない注文住宅において「経験」がフル活用・・・っておかしくないですか。特に基礎や柱の荷重分布はとてもわかり難いはず。

と私は思います。皆さんはどう思いますか?

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