昭和30年から40年代の土間キッチンと思えるようなテ・コアの土間キッチン。古い木製窓で網戸もなく通風も多く取れる。
この季節、自然素材の取り扱いがデリケートな時期となります。
築100年、家丸ごと天然素材の和島北野のテ・コアでは、この時期はカビとの戦いです。
雨の当たらないところで軒先干ししているが・・・無論外風100%の通風。
通風抜群というか外の軒先には自然素材の竹でできた蒸籠やカゴが乾かしてありますが
よく見ると・・・
綺麗な斑点で(笑)・・・
これは「カビ」ですね。
台所土間に置いてある丸太の椅子・・・
よく見ると
カビです。乾きにくい木の芯に白い菌糸らしきものがびっしりと・・・
こちらの丸太にも・・・
テ・コアのオーナーさんの自宅は高気密高断熱で、今は既にエアコン除湿。これを20年くらい行っていて、キッチン内のこのような竹製品や木製品でカビが生えたことは今まで無いとのこと。
「この丸ごと自然素材のテ・コアでは、キッチンにおいて乾かしてもカビが生えるし、軒先に吊しても湿気が多いときに洗って乾かすとカビが生える。カビが生えないようにするには、毎回使うようにしているものか、陶器などの湿気をまるっきり吸込まないもの、漆喰のような強アルカリ表面に限る。又は空調されたところで保管するのも効果的」
とのことです。カビの栄養になるものが目に見えなくて残っていればカビは簡単に生えるのでしょう。
確かにこの味のある相当古い土壁にもカビが生えておりました。
このように東アジアモンスーン気候に属する日本では、自然素材には必ずカビの対策が必要です。だからといって、薬剤や、表面コーティング(オイル拭き取りなど)で折角の天然素材の良さを殺しては本末転倒です。そこで何時も申し上げているように、エアコンによる家丸ごと空調が効果的で現実的なカビ対策となるのでしょう。