石を積み始めてから3回目でここまできました。
手押し井戸ポンプを固定する架台をつくるにあたり、「て・こあ」の管理者さんの「よくありがちな人工材の架台はこの「て・こあ」には似合わないので、自然石がいいな」という想いを受けて、この手押し井戸ポンプの架台造りが始まりました。今回の石積は全てW先生による作業で、これで初めての石積とのことですからそうとう器用です。
石積には積む石の2倍以上の石が必要。これは意中の石を選定するため。
先回の㊷で紹介したとおり第1回目の石積みはここまで・・・ここから第二回目が始まります。
家造りのプロである私が関わっているので、井戸の接続もキチッと管だけで自立するように、塩ビの蓋にフッティングバルブ用の穴を開け、バルブにステンレス管25Φ固定します。すると石積みの最後にその蓋がキチッと納まるように正確に石の頂部を決めなければいけませんから、家の基礎と同じようにやり方杭を設置して糸を張ります。
この糸位置に石積最後の石が載るように石を積みます。
後で設置する蓋がコンクリートで埋まらないように3重目の管をいれ、これをスリーブにして仮固定しそこにステンレス製のアンカーボルトを固定します。このアンカーボルトで手押しポンプ井戸を固定するアイアンウッドを支えます。
次に一番大事な完成イメージを頭に描きながら石を選定し二段目暗いまでの石を決めます。それが決まったら後は積むだけ・・・。さあモルタルを一気に造ります。
要領よく3時間ほど石を積むともう暗くなって来ましたのでここで2回目の石積みは終了です。
石は3段ほど積み上がられたので、丸太や木で支えをして24時間以上養生します。
第三回目の石積の作業です。
支持していた木を取り払うと雰囲気のある姿が表われます。
そしてポンプ固定用のアイアンウッドの位置を決めるために仮設置します。この作業が一番気を使います。位置が数ミリも違うともう穴に入りません。相手が石なだけ位置がキチッと出にくいのです。それでも数分間集中して位置を決め、穴を開けます。
後はモルタルで上をならしそこにアイアンウッドの台を押しつけるようにして設置します。水準器で水平を確認してモルタルを隙間に詰め込みます。無論、アイアンウッドには剥離剤を塗布してモルタルが固まったら取外します。
さてこの状態で24時間したら上のポンプ台を取り外し配管類を再セットすれば、手押しポンプががっちり架台に固定された状態で使えるようになります。
少し時間が経つと石に苔が生え最もらしい雰囲気になるはずです。その時にこのポンプのステンレス生地色がしっくりこないと思いますが、よくありがちな鋳鉄製の井戸ポンプ(ガチャポン)では錆びて使い物になりません。しかし「て・こあ」の管理者さんは鋳鉄製のイメージだったので、理由を話し何とか理解を得てこのステンレスになりました。出来上がって見ると確かに・・・このシルバーの生地色は・・・塗装で色をつけようかな。