AI(人工知能)と人類 2

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安全第一という標語は建築業界でも最も大切にされる言葉です。

安全第一には続きの言葉があり

品質第二、

生産第三

であるそうです。

設計業務でも同様で

安全(耐震・耐久)が第一、

品質(デザイン・快適)が第二、

生産(その他)が第三

になるのでしょうか。

間違っても品質が安全の上に来ることがないはずですが、それをはっきりと言わないところに日本文化の問題があるかもしれません。

つまり続きの標語部分が意図的に省略されること。

品質第二は間違いないのですが、それを掲げると

「このメーカーは品質を疎かにするのか」

との話になりますが、でもどちらかを優先する選択に迫られたときは、

品質第二、

生産第三

としっかり掲げる事で安全第一が揺るがないことになるのですが・・・。

ところで、

昨年の6月に書いたブログのAIと人類の続編・・・

建て主さんに最近の関心事は何ですか?

と問われたので

「AIの進化」

とお答えしました。

最近の情報から2030年にはAIが人類の頭を追い越すとの話が現実味を帯びてきました。

AIと人類というと直ぐに想像するのは

「ターミネーター」や「マトリックス」が有名ですが、

ここまで敵対するAIと人類と言うより、たぶん・・・日本的な解釈の

「攻殻機動隊」か、「サイコパス」

とも言われます。

その方向なら住宅設計は「個」の希望では無く「社会」の希望に添う事になるかもしれません。今の住宅施策もそのような兆候があり、行政による耐震性のチェック義務化まだなのに、温熱環境のチェック義務化が2020年に行われそうです。これは耐震性のチェック義務化は大きな抵抗力が働きますが、温熱環境チェックの義務化は大きな抵抗力というより、殆どの業界が事業拡大で推進したいとの感じです。

となると安全第一より品質第一では???

と感じますが言い分もあり、

耐震性が悪くても個々の責任(その建て主又は住民の被害)で終わるが、温熱環境が悪いと国全体の消費エネルギーが大きくなり、国のエネルギー施策に多大な影響を与えるので義務化するとなります。

納得出来るかどうかはお任せします。

AI進化は急激です。たぶん・・・第二期の東京オリンピックを境に急激に身の回りにAIが組み込まれその進化が駆け足でおこると思われます。その時に住宅設計を人の頭脳でやっているか・・・。

たぶん多くはAIが行うのでしょうね。

例えば、敷地条件とその地域の施策、家族構成を入れると自動でプランが作成される・・・。

そのプランは耐震のチェックが行われ、地域にふさわしい必要な安全性と耐久性が設計されるのです。無論冷暖房の状況最適化と日当たり、風、音も配慮も行われます。

そしてAIで解釈できない非合理で非効率な家の設計のみ人が行う事になるのかもしれません(意外と多いかも)。

だからこそ、人中心で深い解釈の設計ができるように自身を高めたいと思います。

好きな諺に

「井の中の蛙大海を知らず」の続きの「されど空の高さ(碧さ)を知る」があります。

井の蛙大海を知らずとは、狭い世間で自分が一番だと威張っている事を戒める諺と思われますが、その続きがつくと、

狭いところ、限られた場所での見識は確かに広く考える事ができないが、手の届かない圧倒される高い空は理解しているし、狭く限られた条件だからこそ深く突き詰める思考回路が発達し、さらに足を知る。

と解釈しております。これは日本の職人気質と同じですね。

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社会に対しその人なりの役割があると思います。それを精一杯、そして一生懸命に行う事・・・その努力を惜しまない事と常に自分に言い聞かせたい・・・限られた「生」の時間ですから。

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