温熱環境測り隊 報告 まとめ 新たな気づき2 床下暖房編

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クリックして1800×660の画像で確認。

最近測定データをみていなかったので、少し寒暖の差がある5月のスラブからの熱流量が気になり確認すると・・・赤バックが熱逃げ部分、青バックが蓄熱が放出されている部分。

またまた凄い事実・・・。

床下からスラブを通して地中に逃げる熱流量は、殆どが内外温度差(床下内と外気・地中温度)に影響される事は以前のデータで示しました。つまり床下用エアコンがONの時にスラブから外気や地中に向かって熱の移動が発生します。エアコンがOFFになると、逆転現象で基礎スラブからの放熱または熱の移動がなくなります(通常生活において)。

そこで今回のデータは、

5月7日から17日までの10日間の寒暖差がある時の外気とエアコンON、OFFをパラメーターとしてスラブからの熱流量をみると

「え」

という感じ驚きです。

・・・

まずデータをクリックして別窓で大きくしてください。

5月7日から11日までは、意外と肌寒い日が続き、日平均気温は15度から16度。この時は、

床下エアコンがON、OFFを繰り返し、その消費電力も500Wと高め。すると床下スラブを通して外部に逃げる熱流量は常にプラスで時には1W/m2にもなります。

外へ逃げているな・・・との感じです。

ところが、

12日から17日は熱流量がガラリと変わり、

日平均気温が17度から18度と数度上がりましたっただけなのに(晴れのせいか)、熱流はスラブから床下へ連続放熱しております。特に・・・11日昼から13日昼間ではエアコンがOFFでこの状態なら今まで冬期のデータから推測して当たり前。ところが13日の昼から17日まで4日間ほぼ連続してエアコンがON(消費電力360W)になったにもかかわらず、それでもほぼ連続的にスラブから床下内に放熱しております。

これは・・・

この数度だけ変わった日平均気温のせいか、それともその他の原因(日射)があるのか?

単純には、断熱材をスラブ下に敷かないこのスラブからの熱移動は、外気温が15度以下で且つ床下エアコンがONになり内外温度差が大きくなると短期的にスラブから外(地中でなく外周基礎)に向かって流れるようです。外気温が17度以上になると、外周に向かって逃げる熱量はなくなり、スラブ下(地中)にも流れずに0になるか、逆に床下内に放熱するようです。

この外気17度は偶然にも地中内の一年を通して変化のない地中温度と同じ・・・。

今回のデータでもスラブ中央部からの熱移動は、地中内へ向かうのではなく外周基礎表面に向かっているようです。無論・・・新潟市の「緑の家」が条件です。

まだまだ不透明な事が多いスラブ中央部の熱の出入りですが、これはスラブ下に断熱材が入っていないときのデータ・・・。断熱材がなくても、いえ断熱材がないから4日間もスラブから室内に向かって放熱しているのか?

まだまだ事実は驚きの連続です。

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