「無難」な愛される家を目指す「緑の家」⑥ 家の形 その1

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この一年は特にシンプルで普遍的な家の形状であった。

まず・・・「緑の家」の2017年に建築中の模型をご覧ください。

古くからどこにでもあるような形・・・

三角屋根に並んだ窓・・・まるで子供が描く最初の家・・・ご覧の通り、

「緑の家」は常にとてもシンプル・・・

The イエ!

とのいえるこの普遍の形。

数年前に宣言しましたが、「緑の家」はこの無難な形を基本として家の設計をします。

なぜ無難がよいか?

それは・・・

「緑の家」が昔と変わらない素材で外観を造っているからです。

外壁が100年前と変わらない自然素材の木※Aのまま・・・

つまり・・・

私達の祖先がこの日本の環境※Bで家を造るときに、最もふさわしい形に集約されたのが現在の家のデザインと言えます。

ここでキーワードは、※Aの外壁が木と言うことと、※Bの日本の環境であることです。

壁素材が普遍的な木・・・なら形も普遍的な△の家

外壁の素材は・・・数百年、いえ千年前から使われている自然の木・・・

だから家の形も当時からある軒(外壁から屋根が飛び出ている所)の出がある三角形の屋根なのです。千年間の間に試行錯誤して現在の△の屋根に覆われた家の形が完成しました。

その代表は一番資金が多く使われる社寺仏閣ですが、その形を単純化して限られた資金で建築できるように考え、それがよくある民衆の家の形となっております。

数百年前の当時、限りある材料でこの雨や湿気の多い日本で如何に長く存在させる事ができ、且つ立派に感動するように見せるか・・・この答えがこの三角形の屋根。

当時から変わらない木を外壁に使う以上、多分一番無難な形はここにあると思います。

ではなぜ・・・A.屋根を三角形にして、B.屋根を外壁から外へ延ばしすのか・・・。

先ずはBの「屋根を外壁から外へ延ばしすのか」ですが

この答えの一つとなる報告書を国直轄の研究機関である国総研公開しております。

(以下の図は全て国総研のHPから抜粋)

上の表題のレポートですが、↓のような趣旨と構成のようです。

大変よいことです。よく国が言うことはあてにはならないと言う建築屋さんがいますが、産学官共同研究ならそんな事が言いにくいでしょう。なかなかよいアイディアです。

このように現実の建物を紹介しつつ、

↓のように雨がかりの範囲を実測した論文などから紹介してそのリスクを伝えております。

つまり、世界的に見て他の先進国より雨が多い日本では、屋根の出を外壁から延ばす事で、外壁の素材を保護していたと言う事がわかります。これは外壁が木や土でしか造る事ができなかった事が条件です。つまり水に全く腐食・変化しない「ガラス等」で覆われたビルではあまりあてはまりません。ですのでビルは屋根の出がない四角い形状が多いのです。

Aの「屋根を三角形にして」はその2で説明します。

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