最近、建築士は技術者なのか?と思う事がある。
住宅など建物を造るときには原則確認申請が必要。ここの申請書には設計者が誰なのかを記す欄があり、仮にオーブルデザインという法人に委託された建物でも、建築士「浅間」と個人名で書くことになる。無論印鑑は個人名義。ここでわかるとおり建築士は個人資格であり、一技術者として法に沿って物事を判断し設計する為の資格なのである。
下はウィキペディアで「建築士」とひいた一文であるが、
ごく小規模なものを除き、建築物の設計又は工事監理を行うには建築士の免許が必要である。他の多くの資格と違い、この制限は報酬を得なくとも、業としてでなくとも適用され、たとえ本人の住む家であっても例外ではない。これは建築物が多くの人の生活に密接に関わり、場合によっては命を奪う凶器にもなりうることからなされている制限である。医療行為ですら業としてでなければ医師以外の者が行うことを禁止していないことから、建築士の行う設計又は工事監理は大変重い社会的責任の元にあり、公共的性格の強いものであると言える。
とある。
医療行為は業として行わなければ医師以外が行ってもよいのに、建築の設計や工事監理は仕事でなくても(ボランティアでも)ダメなのである。
そこには社会的責任の元、公共的性格がつよいとあり、建築士は利害関係なく常に技術的(法に沿った)に正しいことかどうかを判断をしなければならない(手続き上の問題は除く)。
仮に建築基準法を逸脱した建物があり、その意見を建て主に求められた時に、利害やしがらみに関係なく、NGはNGであり、OKはOKである。原則、中間は無いのが法律の精神である。つまり以上と以下は同時にはなく、未満と以上か、以下と超えるものになる。これが技術者である。
しかし技術者であっても私情感情、私利私欲、しがらみがあるとそれがはっきりと言えなくなってしまう。
そこで公共建築ほど技術者である設計者と施工者の分離が原則で、私情感情、私利私欲、しがらみが起こりにくいように徹底している。
住宅はどうか?
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当事務所の場合、
完全独立を誇りとしており、事務所の収入全ては建て主さんから頂く報酬のみによって賄っている。だから・・・施工会社さんに気を使うことなくNGはNGといい、OKはOKなのである。また施工会社のヒモがないのでどこで建ててもOKとキッパリいえるのである。このため施工会社さんから嫌われる事もおおいかも・・・。
実はこれが今の世の中ではとても難しい。だから最近は建築士が技術者としていられることが大変難しい。しかし・・・建築士は技術者ということを常に丹田にすえておかねばならない・・・と考えている。