2年目のメンテナンス

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窓が見えない外観がいいね。こちらは西面で雨風が強くあたる。

巻甲の家の2年目メンテナンスに立ち会ってきた。

外観は端正な切り妻で、「緑の家」では珍しく横ダルキによる妻面で三角形が強調されているファサードとなる。

水平梁の下部をみると雨染みの跡がくっきり。水が切れる部分は周囲から2cm内側らしい。火打ち梁も同様。構造を外部に露出する場合は屋根の出(軒の出)はとても大事である。

三角形の部分をしたから見上がると、新潟県特有の風雨が西側で強いことがわかる。屋根から2mも内側にある照明器具にも雨が届き、雨染みがすこし残っている。しかし総じて綺麗な色の変り方をみせる巻甲の家である。

理想的な色の変化。グレーに一直線。

特に南側でも木の外壁の色づきが穏やかである。釘もいいかんじで錆色(白グレー)が出始め、木とのなじみがよいし、この外壁の杉は暴れが少ない良品であったらしい。

さて・・・

家族の間の吹き出し風量は40m3/m3と控えめ。個室は合計で110m3/m3と一般的な風量設定の1.5倍ほどにするのが「緑の家」流。

今回の特にメンテナンスしたのがこのダクト式の第一種全熱交換換気システム。周囲が虫が無数にいるこの土地でも、オーブルデザインがべた褒めの例のサイクロンフードの恩恵を受け、外部フィルターには殆ど虫がくっついていない。このフードは本当にすばらしい商品だと思う。内部の循環風のフィルターの方が外部より汚くなることは普通では想像出来ない。

風量は2箇所の吹き出しで当初の風量より少なめになっているので、各風量調整羽を再設定し本体のダイヤル設定でモードを2コマ大きくした。モード設定はまだ余裕があり今後急激に風量が落ちる事はないはずなので、後10年間はこの機器で大丈夫だと思われる。

ただ・・・冬期に12帖の部屋で家族4人で締め切って就寝していたら、窓廻りで結露が発生しそれに気づかなかったのでカビが生えたとのこと。この時にRH(相対湿度)は常時50%を超えており、来冬からはCF(循環ファン)を使って空気の攪拌とRH(相対湿度)が45%を超えないような運転方法をお伝えしてきた。CF(循環ファン)を採用するまではRH(相対湿度)が50%を超える事は考えられなかったのだが、全熱交換換気とCF(循環ファン)を使うとRH(相対湿度)が50%に簡単になってしまう。これが今後の問題かもしれない。今の解決策は、樹脂サッシを超高断熱仕様のフレーム採用(エクセルシャノンのUFシリーズ)であるが、価格がまだ高い。なんとか安価になってくれればよいのだが・・・。

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コメント

  1. 山本祐樹 より:

    おはようございます。

    見た瞬間心が踊りました(笑)

    利権とのかかわりが常に指摘される業界だからこそ、本物だけが生き残る世の中になってほしいと思ってます。

    堺の現場で、CFが採用されるのであれば是非見学したいです。
    よろしくお願いいたします。

  2. 山本祐樹 より:

    浅間さん、こんばんは

    いつも楽しくブログ拝見させていただいてます。
    日経見ました。

    とても興味深い内容ばかりでした。
    CFが更に注目されそうですね。
    陰ながら応援してます。

    • Asama より:

      山本祐樹様
       
      早すぎるコメントに・・・笑いました。

      CF(循環ファン)がお風呂で一般的に使われるようになることはまだまだ・・・と思っております。やはり未だに建築業界では否定的なかたが多いです。
      ですのでブログに頂ける励ましの言葉が一番のエネルギーです。

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