堺市の家 完成前チェック その2 

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雲海と呼ぶにふさわしい空。横からの光でつくられる陰影ががいい。

大阪から帰る飛行機内で見た夕暮れ・・・。ちょうど富山県の上空だとおもわれる。

その1では堺市の家のUa値を0.23w/m2kと書いたが、勘違いで0.18w/m2kが正しい数値となる。過去一番の性能が高い数値で何故こんなに良くなるかというと・・・平屋であると言うことと(基礎面積が大きい)、Aグレードで全てトリプルサッシの影響。

堺市は政令指定都市である。人口は85万ほどであるにも関わらず土地面積は大きくない。つまり人口密度が高く、家と家が接しているため火災で類炎が防止されるように準防火地域に指定されている地区が多い。

この土地も準防火地域であるのため、燃えにくい家の外皮が要求されているので、防火サイディングやモルタルの外壁の家がが多い。そんな地域の為か木の外壁は周りに一軒もなくまだ新品の木の色が目立つ。しかし数年もすれば木本来の色・・・グレーとなり周辺になじむところが木の外壁の良さ。

完成間近の玄関部分

一年前のスタディー模型。

玄関周りはいつも感じであるが、左手に防火壁を造ることで玄関戸は普通の木製戸を使用する事ができる。また雪が降らない地域では軒の出を多くして木の外壁を保護しつつ外観に重量感を与える意匠とすることが多いのであるが、土地いっぱいに建築したいとのことで、軒の出は最大箇所でも1150mm、一般部で600mmと少なめになっている。

人が入るとスケールがわかりやすい。迫力のあるスパン7.28mの木組みがわかるはず。構造を質実剛健にする事で空間は出来るだけシンプルにして、その時期に合った住まい方に間仕切壁を変化させる。このような空間が実は一番好き。

そして内部はいつものAEPでなく、なんとモイスの無塗装で突き付けという難易度の高い仕上げを建て主さんが指定された。よっていつも「緑の家」とはちがい、内部は全体にグレーっぽいホワイト色になっている。その一方空間の大きさがその色とマッチしているからか落ち着いた感じである。

モイスのような板状の仕上げで壁・天井を設計した時に、切り妻の勾配天井にするとどうしても目地が合わない。無理に合わそうとするととんでもなく歩留まりがわるくコストアップになるので、出来ない。

また何時もの「緑の家」と違い床はヒノキはヒノキなのだが・・・

高崎の家に続きなんと「無節」。価格は節有りの数倍にもなることもある。確かに品の良い表情の家になる。

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