提言13 「日中の通風(風通し)では室温は下がらない」その1

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早朝5時の各地の気温・・・。暑いよね~。既に日差しは春の4月22日と同じなのにまだとても強く感じる・・・。そんな暑い中の提言である。

過去12個の勝手な提言をしてきたが、提言13として

「日中の通風(風通し)では室温はさがらない」

と言うこと。この提言のきっかけは恩師のコメント内に「通風では外気温より下がる事はない」との単語が妙に頭に残っていたから。

・・・

誤解のないようにまず先に通風の利用できる定義として、

通風とは風通しの事で、この場合の通風は家の中が暑いので窓から風をいれ屋外の空気で室内の空気温度下げる事をさし、同時に体へ風をあてることで気化熱量を増大させ体温を下げ易くすること。ここで扇風機がエアコンと違い空気質を変える装置ではない団扇の延長であり、大正時代から約100年間以上利用されてきた事を考えると、気化熱促進は通風でなくとも良いと考える。よって通風の効果とは室内の気温を下げること。つまり家の中が外気より高い時のみ有効であると定義する。

過去の提言もはめちゃめちゃな事が多く、今だ仮説の域を出ていないものが多いが、CF(循環ファン)など確実にユーザー支持(業界支持でない)を得ている提言もある。

提言12はこちら、

提言11はこちら

提言10はこちら、

提言9はこちら

提言8はこちら

今回の提言は

「日中の通風(風通しの良い家)では室温は下がらない」

である。つまりこの室温が下がる要因は通風でなく違う現象である事をしっかり認識してもらいたいから提言とした。

先ずは2週間ほど計測したデータを下に示す。

図1。無断熱に近い築101年の家の真夏の2週間の気温データ。窓は全閉で夜間も含め一度も開けていない。露点温度では室内外の差は小さく概ね室内の方が低いが、気温は昼と夜では完全に逆転する。

屋外温度は・・・

真南の簾内部にある地面からの高さ1.5mにある籏竿かけに置いた。

無論・・・輻射の影響を限りなく少なくするようにアルミホイルで真横と真下の2方を確実に包む。

屋外の温度は測定が難しい。温度計自身の色が黒色ほど輻射熱の影響を受ける。当事務所でよく使うINKBIRDも室内専用。室内でも白熱灯でも影響を受けやすいので注意が必要。

室内温度は和室の机の上・・・。

ピンク矢印が測定器を置いた位置。縁側との境である紙障子を閉める。これは南側の屋外から侵入する輻射熱を縁側でカットし、和室内の温度上昇を防ぐ。

縁側に設置した場所は・・・

縁側と和室は和の廊下を通して緩やかにつながっている。

直射日光を受ける事はないが、南駐車場の輻射の影響をここでカットする大事な空間。よって和室への障子戸は閉めることが基本。これによって和室内に影響を与える輻射熱をカットする。実際障子をあけると顔だけが急に暑くなるので夏季の輻射熱は強烈だ。縁側の紙障子にこんな役目があったとは思わなかった。

その2に続く・・・。

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