メンテナンス重視の「緑の家」

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先ずはこちらを↓

最大手の大和ハウス工業さんが床下点検ロボを開発

うーーん。やはり・・・

そのくらい床下は住宅メンテナンスの肝なのである(大和ハウスさんはリフォームの受注のきっかけとしている)。

業界向け新聞としてスタートしたと聞いている「新建ハウジング」さんから2018年10月30日号特別付録フリーマガジンとして配布される雑誌に「緑の家」の取材記事があるが昨日の続きとなる。

最初にメンテナンス重視といっても巷で言われる無料メンテナンスのことではない。建て主さんが自身で行う本来のメンテナンスの事で、つまり・・・日常の家の管理のこと。

さて・・・

2013~14年から基礎断熱空間(床下空間)のカビについて警鐘を鳴らして来たが、ようやく様々なところで認知がされ始めた。

また床下暖房用のエアコンの記事などもあるが、2014年から床下エアコンで重要な2つは

1.床下エアコンの温風吹き出し原理は送風における「静圧力差」と開口部形状(の比率)

2.エアコン本体と床下がメンテナンスしやすいこと

として訴えてきたが、
1.の静圧力差については正に今住宅業界の床下エアコンの認知はそのとおりであり、多くの設計者が肯定し、否定する方は少数である。

そして2.機器と床下メンテナンスであるが、
冒頭のリンクのとおり今や連結売り上げでスーパーゼネコンを上回る日本一の建設会社である大和ハウスさんが床下点検用ロボットを開発するくらい重要な事だとこちらも認知され始めてきた。

「緑の家」の床下空間写真。明るく乾燥した収納庫としても使われる。21年前から「緑の家」全棟標準仕様。

しかし現在のロボットでは、給水給湯配管や排水配管、エアコン冷媒管などがある床下をくまなく見ることは不可能である。ましてやルンバのようなお掃除ロボットなんて気休めであり、目視できない。ルンバを使った事がある人ならわかるが、隅から隅まで全て掃除出来る事はない。障害物がなければある程度全体的に掃除出来ると思った方が良い。

さてこの雑誌を読んで頂ければわかると思うが・・・

超高断熱住宅は既に一般的になり、また本州で本格的な超高断熱住宅が始まってから10年くらいなるこの時期から・・・家のメンテナンスの重要性に多くの環境系設計者は気づいてきている。メンテナンスの基本は点検であり、点検の基本は目視である。この原則は変わり無い。目視出来ることが正しいメンテナンスへの近道となる。

これは床下空間だけではなく、床下用に使うエアコンだったり、冷房用に使う2階設置のエアコンも同様。「緑の家」の床下用エアコンは単純な床上設置で、囲いも最小限度であるため、建て主さんが容易に(数秒で)エアコン本体のカバーを開け最低年1回のフィルター掃除が出来る。

前の板を外すだけ↓

巷ではエアコンを隠蔽しキッチリ囲っている写真をみるが、そのエアコン本体に建て主さんがアクセス出来るのか?と疑問に思う。床下用エアコンは稼働時間も長いためその寿命は1/2となりカタログでは4年から6年が設計寿命となるが、
設計寿命<実際寿命
となることが多いため実際寿命を6から8年と考えると、エアコンの交換は30年で6回。つまり6回の機器交換があると思ったほうがよいのでエアコンは簡単な囲いを強く薦める。
これもメンテナンスの一部である。

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