「て・こあ」でのある一日 弐百八拾四 山椒

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大量の山椒の実。七味唐辛子に入っているような茶色では無くこの緑色で若いときに積む。これ以上になると堅くなり不適。

今が旬の山椒。昨日の定休日はこの山椒狩りとなった。

山椒というと木の芽のことを想像する方も多いだろう。しかし山椒は通常この青い実のこと。これが一年間楽しめる保存食となる。

ボウル2杯分の山椒の実に喜ぶが、実はここから持久我慢時間のスタート。

田舎暮らしの庭先の必ず常備したい薬味三種に「三つ葉」、「山椒」、「ミョウガ」がある事は何回かお伝えしている。この3つは季節も3月、5月、7月とちょうど重ならず、また全く手入れなしで勝手に生えてくるのでどんな無精な人でも問題ない。但し・・・

山椒だけは採取時期は一週間前後で処理にも手間が相当かかる。多分ある事に集中できる人以外は、いやになるが、この山椒の塩漬けの味を思うと、一日つぶしてもよいと思うくらいの病みつきになるほど素晴らしい。

手間はこの小さな実を収穫するところから始まる。低木であはあるが、実が出来る程の木になると人より丈は大きい。そこで入れ物を持ち丹念に外で収穫する。実の大きさは3mmくらいだから上の写真の量を取るには数時間かかる。しかし本当に大変なのはそれから。

実についている軸(がく)を取り払うのである。数千個、もしかしたら万単位の実を一ずつ取り上げ実と軸を分ける。ゆでてからの方がよいとの事であるが、それでもこの量だと一日はくらいかかる。軸を取ればあとは簡単で、適量の塩をいれて小分けにして冷蔵庫と冷凍庫に保管。冷凍庫のほうは一年は味も変わらずに食べられる。塩は少し強めが好み。辛さも強くてもOKであるため軽く水にさらす。辛みが嫌いな方は数時間さらすとよいようだ。

この食べ方はご近所の料理好きの方から教えて頂き、一度その味に触れてから特に夏の薬味として欠かせないものになっている。真っ白いご飯にパラパラとかけるだけで食欲増進。是非庭が少し空いているなら山椒を植えて収穫してほしい。

和食以外にもパスタでもバター味と相性抜群。この辛みは病みつきになる。これは昨年の山椒。

パスタでもこのくらい入れるだけで別物の味になる。三つ葉は既に旬を過ぎ、癖が強くなっているのでもう採取はしない。今は昨年つくっておいた山椒を楽しんで、あと1ヶ月半ほどで今度はミョウガのシーズン。ミョウガは保存が出来ないが9月まで2ヶ月間楽しめる。

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