ブログで何度か紹介した電気料金の賦課金。太陽光発電等の自然エネルギー由来の発電を推進するための全世帯への負担費用が賦課金である。この賦課金が年々値上がり先月の拙宅の電気代の11.4%を占めている。しかし実は・・・
実は・・・知らずうちにこの数倍の賦課金を払っている。
太陽光発電推進のため家庭用電気に付加されている電気代は全体の1/6となっている。残りの5/6は国内企業が負担。もし企業が払っていてもその電気代が全てが最終的に国民に跳ね返ると仮定すると、現在の電気代に記載されている金額の6倍の賦課金の負担をしていると言える。
問題なのはこれからで、現在これだけ太陽光発電等推進して年間2.4兆円も払っているのに、この推進の大目的だったCO2削減の実績は、たった2.5%の削減率であること。いささか乱暴であるが、もしこのまま将来の削減目標である削減率46%(2030年)に当てはめると、あと9年後の2030年には46兆円の賦課金を国民が払うことになる。一人あたりに直すと年間38万の負担となる。一般的には所得税より高くなる。
賦課金とCO2削減の割合がこのように比例して増える事はないと思うが、とても考えさせられる実績である。買い取り価格が低くなった太陽光発電は今後これだけ急上昇する事はないが、他の自然エネルギーでもコストがかかるからと同じと考えると、48%のCo2削減には数十兆円になることは多分間違いないだろう。
そもそもエネルギー密度の低い太陽光を集めて密度の高い電気エネルギーにする訳だから、多くのエネルギーがかかることが自明の理であるにもかかわらず、なぜこんな無駄なことをするのかといえば、やはり経済的な戦略(太陽光発電等でお金を儲けたい勢力)なのだろう。
では浅間は太陽光発電設置に反対なのかと言われれば、思想的には確かに反対なのである。但し自分自身も太陽光発電パネルを10KW設置していることでわかるとおり、現時点での日本のエネルギー状況から、情けないがやむ得えず政治的施策に乗っかっている状況である。つまり何度も申し上げるが・・・
省エネ=経済的メリットのことで、省エネ=Co2削減(脱炭素)とは思っていない。
コメント
浅間様
ご説明ありがとうございます。
私は当初、企業向けの賦課金が別設定で高額にされてるように読み取ってしまいましたが、要するに、企業の電力消費量が多いから、その分払っているという事なら理解出来ました。
もちろん、企業活動における経費なので、結局は販売価格に反映されて、最終的に消費者が払うことになる訳で、隠れた賦課金という事です。
これがさらに増えていくのは納得のいくものではないですね。
企業は賦課金を最終的には消費者が払うことと、賦課金などに敏感な企業なら、既に太陽光発電に投資して利益を上げているので、問題なしより歓迎している企業が多いでしょう。一方一般の国民は、CO2削減のため賦課金が電気代の1割ならいいか・・・との情報しか得られませんので、この先の急激な脱炭素対策も公平な情報発信がなければ間違った判断を支持する可能性がある・・・との事が大きな問題だと思っております。
>太陽光発電推進のため家庭用電気に付加されている電気代は全体の1/6となっている。残りの5/6は国内企業が負担。
浅間さんがエビデンスなく書くはずないと思うにだが、企業負担5/6のソースが検索で見つけられないです。これはあまり知られては困るから経産省のHPにも出てないのでしょうか? 仕組みとして、結果的に5/6が企業負担って意味合いなのでしょうか?
梶川直仁様
コメント有り難うございます。
データの出所は経産省所管の地球温暖化対策検討WGの杉山大志氏の著書中のデータとなります。この裏付けとしては・・・
自然エネルギー財団の資料によると2019年の賦課金合計額が2.3兆円で一世帯あたりの年間賦課金の平均※が1万円。一方国勢調査2017年の日本世帯数は5340万世帯。すると5340億円が家庭用の電力消費部分から支払われている事になります。残りの1.8兆円が家庭以外(企業)で消費される電力料金から賦課金。これで大凡4倍(1/5と4/5)となります。他方資源エネルギー庁の資料では国内全電力を最終分野別に分けると家庭用が占める消費電力は28%となり、残りの72%は家庭以外が消費しています。※で各資料で平均的な家庭用における賦課金額という内容と家庭用賦課金の平均が1万との相違がありますが、家庭用が占める電力消費、賦課金が1/4~1/6であり概ねそんなところだろうと推察して1/6との記載をしております。