電気自動車と自動運転

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EV車・・・所謂電気自動車※は昨年から各メーカーが次期主力車として開発していると報道されている。私は随分前にEVは中々普及しないであろうと8年前にこちらこちらのブログで伝えたが、実際そのとおりである。
※内燃機関が搭載されない純粋な電気自動車。

一気に普及しない理由として

A 電気はまだエネルギー密度が低すぎる

B 家庭では充電に時間がかかりすぎる

との理由をあげた。

Aは今回再び実感することになる。

2週間ほど断続的に続く寒波により、中越の都市では朝夕の大渋滞が起こっており、こんな時に雪でも降っているとEV車には最悪のことが起こり易い。そう、電気切れ。

氷点下の降雪中はフロントガラスが曇るのでデフロスターはほぼ全開に近いモードで運転するが、ただ単に空気を当てていると曇るので、エアコンONの循環風か、エアコンOFFの外気導入になる。

降雪中は雪を溶かしながらワイパーを動かさないとあっという間に視界が確保出来なくなる。従って温風をフロントガラスに集中するモードに。

実はこのどちらも熱エネルギーを多く必要とする。EV車の暖房モードは最新機種ではヒートポンプによる温風だが、寒い時ほど効率が落ちしかも家と違って熱交換器の大きさも限られるので、氷点下のCOPは2~2.5がせいぜいだろう。これではニクロム線と倍程度効率で電気をどんどん使うことになる。

渋滞では通常30分以内ところが2時間かかる事も当たり前。そんな中、フロントガラスが曇らないようにデフロスターを2時間も作動させれば・・・電気容量は見る見る減るだろう・・・。ではデフロスターをしなければ良いのでは?とのご意見には・・・それは無理!と言える。フロントガラスが曇るだけだったら、50年前の車のように運転者がタオルで拭けばいいが、外側に着いた雪を溶かさないとワイパーが効かなくなる。だから普通の車は降雪時デフロスターは全開なのである。ガソリン車などは、アイドリングの余った熱でデフロスターを全開にしても数時間は全く問題ないが、EV車はどうだろうか。ちょっと計算すれば答えは出る。

次に・・・最近流行の自動運転であるが簡単に申し上げると、まだまだ完全自動化は無理。せいぜい高速道路だけだろうし、それも冬期の降雪中等天候の悪条件があれば無理である。

完全自動化はAIが人間の知能を超える2030年頃になるだろう。

その理由は・・・こんな場面↓。

こんな場面は普通。道路交通法35条の但し書きに該当する行為になる。この但し書きをAIが判断する。

私は直進するのだが、直進車線は雪の壁で2/3が埋まっているので、右折車線を通らなければいけない。こういった何時もと違う、明白な条件が提示されない法律の但し書きに相当するような判断は人が様々な経験と、他の人を信頼しているからこそ出来る行為。このような判断を人以外が行う場合、どのようにアルゴリズムを組むのだろう。人と同等かそれ以上の思考回路がないと無理だろうと私は思う。

また現在の自動運転(オートパイロット)技術でも↓のような全てが白で覆われた空間の認識は難しい。これも2車線あったら道交法35条但し書き措置(進行方向の車線逸脱)をして運行する必要がある。

上の写真は新潟県ではごく普通にある光景。天候はまだ曇っているので運転条件は良い方。

普段は車の運転は疲れないけれど、冬期のこの状態は様々な、それも刻々と変化する状況を脳がフル回転して判断するので結構疲れる。

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