実務で見る CFと静圧型の床下エアコン 3

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床下エアコンでは冬期には床面温度を室温より2から3度「均一に」高くする事ができる。

今日は良い話が聞けた。

今日はHEAT20のズーム講演会があった。スタッフMが受講しているが、事務所内にその音声が広く聞こえたので、私もパネラーの話を聞くことができたのである。

内容は・・・

物理的なバリアフリーと温度のバリアフリーの大事さを体感した。そしてその温度感に違いがでたことにも驚いた。それは数年前ある病気で突然リハビリをする体になり、その病気の前と病気の後では冬の快適温度感に大きな違いができた。病気の前、つまり一般的な生活の時には冬期の家の中の快適温度は20度~21度と人に勧めていたが、病気後はそれより2から3度高い方が快適であると感じた(つまり23度から24度)。人は体が変化すると快適感がかわる・・・。

※語句はこちらで思い出して書き出しておりますので、ご本人が話された言葉とは違う事をご了承ください。

体験者から良いことを伺ったと思った。

私が床下暖房を採用した理由を2009年のブログに上げているがまさしくこれだったからである。人は人それぞれ快適感が違う。また人は時間の経過(体の状況)と共に快適感が変わる。その時に、足下の快適感を変えることができる床下暖房を採用したのである。下は床下エアコンを採用した理由を紹介した記事である。

再掲載 床下暖房を採用する理由
床下エアコン暖房を標準化してからちょうど9年を迎えた。 何故床下エアコン暖房だったか?当時からその理由は変...

「緑の家」がG3程度の超高断熱住宅にもかかわらず、暖房費用や冷房費用を積極的に表示しないことは読者さんならご存じである。なぜ明記しないか?この理由もこれであり、20~30代に多い快適温度は22度程度であり、40から60代で24度から25度のことが多い。代謝量もちがうし、家の中の活動量も違う。20、30代は子育て世代が多く、子供につきあうと家の中でもじっとしていることが殆ど無い。当然発熱量が多くなる。一方子育てが終わると、家の中では落ち着いてじっとしている時間が増えてくる。当然運動による代謝量は落ちるので体の表面温度もさがる。

室内設定温度が変われば当然暖房費も大きく変化する。これは暖房にエアコンを使っているお宅が多く、このため設定温度と暖房費は比例せず、その勾配は二乗にちかい曲線となりやすい状況もある。これはエアコンは設定温度を上げ負荷をかけるとCOPがさがる特性が強いためダブルで電気代があがるからである。

また床下エアコン暖房は室温を変えずに床面の温度をある程度変化させることができる。だから夏至の日でも床下エアコン暖房(冷房と同時に使う)を使うと快適だと感じる人がでてくるのである。では暖房費を気にしないかというとそうではなく、現時点で暖房費が最も効率よく少なくなる建築方法を提案し、それで建築してしまえば、後は気にしないで自身に一番ふさわしい快適な温度で暮らしていただければ良いと思っている。

さて実はこれは夏期の再熱除湿にも言えるのである。そのことは過去にも何度かでているので割愛するが、こんなことを言えるのは・・・高気密高断熱住宅で全館冷暖房して30年以上暮らしてきたからだろう。やはり今から31年前の27才の時に高気密高断熱住宅を建てたことを幸運だと思う。だからこそできる限り多くの人に、温度と湿度が簡単に調整できる快適・満足感を体験してもらいたいと願い、経済的合理性をもって「緑の家」の断熱性能(仕様)を決めている。

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