超高断熱UA値0.16w/m2k 完成気密C値0.3cm2/m2
耐震等級3、耐久性(劣化防止)等級3相当 高基礎の家
そういえばよく読者さんから聞かれる。
「完成写真は浅間さんが撮っているのですか?」
15年ぐらい前はプロカメラマンさんが撮影した写真集を施工会社さんからいただいていたこともあるが、今は全て私が撮影する。この理由は2つ。
居住者さんにご迷惑をかけたくないからとコストがかかるからである。内部写真は特に住まわれてからの方がよい写真が撮影できるのは知っているが、どうしても半日以上は必要になるので、その撮影の間はオーナーさんに立ち会って頂く必要がある。しかし全ての方がそれを望んでいるとは限らない。ご入居(引き渡し)前ならプライバシー関連の要素が少ないので気軽に撮影できるのである。また見せたい空間ショットは自身が一番知っている(つもり)ので、そのショットをいちいち要望していたらうるさがられる・・・。そのように理由で自分で撮影するようになった。機材は広角17mm程度があれば無理ない画角でカバー出来るので、レンズは17mmと28-120mm※のズームマクロの2本で撮り切っている。
※写真には10mm、17-70mmとあるがSD14の場合1.7倍の画角になる。
さて、家族の間であるが・・・
停電時の保険と火を楽しみたいときに点火する薪ストーブは大判のタイル床の上に設置。タイル下は50mmのモルタルで防火と蓄熱床としている。この床は暗色で陽さえ入れば夕方まで最も暖かい床となる。
反対側から玄関方向を見返すと・・・
やはり凄く奥行き感のある空間となり、また戸の開け閉めで雰囲気もかわる。
北欧の家は基本的にパイン材を代表とする針葉樹の白い木肌の樹種が木材として使われる。これは気候上針葉樹林が多く広葉樹は少ない地域であるから。しかし欧州の中心部ではオークなどの堅木を好んで使う傾向が強くそれに惹かれ白系のパインやモミ系でも着色して濃い色で使われることがある。しかしあくまでも白木中心であるから北欧系のインテリアは白色系の木が中心となる。「緑の家」では素木(白木)※のまま使う事が多く、そのままでも北欧系のインテリアになるのでいつも通り素木でつかっている。
※素木とは塗装もせず原則かんな仕上げの木のことで、白木は素木と着色しないが塗装は行った木も含めている違いがある。両方とも「しらき」と読むが意味は違う。
但しいつもの「緑の家」と違って注意しなければならないことは、天井高である。一般的な天井高2.4mでは低すぎて雰囲気がでない。このような室内は3mくらいはほしいが、外観のバランスも考え天井高は2.85mとし通常より45cm高くしている。ちょうど窓の上端が通常の家の天井高2.4mになるから上の写真でもその天井高さが想像できると思う。
また何よりも気を使ったのが「上品さ」である。
通常金色を使って品をよくするのは難しいが、これは金がメッキの場合。原村の家で使われた金色の金属系は全て真ちゅうである。メッキではなく全てソリッドの真ちゅうのため厚みと深みが出て上品である。そして時間が経つと上品に重厚感が加わる。
そして照明もとても大事。最も重要な所は全て建て主さんが選択し、その殆どを持ち込みの支給品としている。その他の照明では、以前紹介したとおりまぶしさにこだわったダウンライトが中心となる。
通常まぶしさを抑えたダウンライトは周囲がクローム(銀色の反射板)で、照明が点灯していない時はギラギラしているが、このダウンライトは白色でとても品がよい。点灯してもグレアレスなので上品である。但しそれなりの価格がするので、この良さをわかる人だけが選ぶのだろう。
そして造り付け家具(製作は木の鈴さん)。
前にもご紹介したが、この栗の木目と色が落ち着いた雰囲気でそれに真ちゅうの鋳物取ってがついた引き出しの収納。この空間で開き扉は一切無く全てが引き出し系である。通常木を扱う人は、木にはとてもコストと手間をかけるが、このような金属部品は二の次になりがち。しかし取って等の金属部品にもコストをかけることで全体のバランスがよくなり質感が高まる。取っての価格は一般品と比べ桁が一つ多くこれを全部で85個使っている。この徹底したこだわりは凄く、全て建て主さんのデザイン指示である。